東海村臨界被ばく事故患者さんについて(第11報)


平成11年10月12日(火)
19:30〜
東京大学医学部附属病院


  1. 患者さんの臨床経過

    • 鎮静薬を投与中です。

    • 血圧:147/72mmHg、脈拍数:108/分、呼吸数:16/分、
      体温:36.9℃(午後6時現在)

    • 人工呼吸管理を継続しています。放射線による肺障害に対して、昨日から副腎皮質ホルモンの投与を開始して、胸部X線写真上の陰影は若干改善し、肺の酸素化能も改善されました。

    • 引き続き、赤血球、血小板の輸血を必要としています。

    • 感染症が最も心配される合併症ですが、現在のところ、感染源は不明です。

    • 排便や下血はありません。


  2. 今後の治療方針

    • 人工呼吸管理、感染対策、栄養管理、輸液管理等引き続き、きめこまかな全身管理を行います。


  3. その他

    • 発熱や炎症反応等は副腎皮質ホルモンによって隠されている可能性があり、依然として予断を許さない状態は続いています。