小樽商大:飲酒死亡事故「強要なかった」と報告書
毎日新聞 2012年06月27日 21時57分(最終更新 06月27日 22時05分)
小樽商科大(北海道小樽市)で5月、アメリカンフットボール部員が飲酒し、1年生男子部員(当時19歳)が急性アルコール中毒で死亡した事故で、同大は27日、「上級生らによる具体的な飲酒の強要は確認されなかった」と結論づける調査報告書を公表した。ただ、山本真樹夫学長はこれまで、個人的な見解として強要があったとした見方を示しており、記者会見でも「酒をたくさん飲むのが良いという部の雰囲気や伝統は強要にあたる」と説明した。同大は教授会として部を廃止する方針を申し合わせた。
大矢繁夫副学長をトップとする委員会がマネジャーを含む全部員79人から聞き取りした。
報告書は、上級生が下級生に飲酒を強く求める行為について、全員が「なかったと答えた」としたが、「断ることができない雰囲気があった」とも指摘した。また、1年生が4年生に料理を持って行き、4年生が注いだ酒類を飲むのが慣例だったとし、「欲しいポジションをアピールするため飲んだ」と答えた1年生もいたとした。