記者の目:日本語できない外国人子弟が急増=福井聡
毎日新聞 2012年06月27日 00時19分(最終更新 06月27日 10時54分)
◇政府は受け入れ態勢整備を
国内最大の中華街を抱える横浜市で、中国出身の児童・生徒が急増している。日本政府が、コックなど特殊技能者の就労ビザ規制を緩和した00年ごろからだ。中華街から西に約1キロの市立富士見中学校(同市中区)は今年度、「外国籍」の生徒と、父か母のどちらかが外国人など「外国につながる」生徒の割合が計42%に上った。日本語が話せない生徒が多いため学校側は悲鳴を上げる。子供たちは自分から望んで来日したわけではない。政府が認めて受け入れているのだから、文部科学省は彼らの来日後の日本語教育もきちんとケアすべきだ。
◇卒業までに習得、20人に1人程度
教室内では中国語が飛び交い、帰宅後も両親は共働きで深夜まで留守。そんな中、アパートで一人、常時中国とつながっているインターネットに向かい続ける−−。市関係者から聞いた、来日まもない中国人中学生の典型的なイメージだ。現実には、これが2年も3年も続く。