妊娠糖尿病:20歳「痩せすぎ」は注意…筑波大分析
毎日新聞 2012年06月27日 11時17分(最終更新 06月27日 11時36分)
20歳のときに痩せている女性が妊娠すると、妊娠糖尿病になる危険性が高まることが、筑波大水戸地域医療教育センターの谷内洋子博士研究員らの分析で明らかになった。欧米の研究で肥満が妊娠糖尿病を起こしやすいことは知られていたが、痩せていることとの関連が確認されたのは初めて。英糖尿病学会誌電子版に発表した。
◇インスリン分泌量、十分に増えず
妊娠をきっかけにインスリンの働きが落ち、インスリン分泌量が十分に増えずに血糖値が高くなる状態を妊娠糖尿病という。妊娠糖尿病になると、胎児が大きくなりすぎたり、早産や妊娠高血圧症候群を起こす恐れがある。
研究チームは08〜10年に、糖尿病になったことがない妊娠初期の女性624人を追跡調査した。その結果、妊娠中期までに28人が妊娠糖尿病を発症した。女性たちの20歳時点の体重を聞き、分析した結果、BMI(体格指数)が18未満の「痩せている」に該当する体重だった女性は、BMIが18以上で肥満でもない女性と比べ、妊娠糖尿病を発症する可能性が4.85倍も高かった。