座禅の効用・効果
現代人は何かに追い立てられるように、時間を気にしてせわしなく過ごしています。文明の発達とともに仕方のないことですが、こんな生活が体の交感神経を優位にする時間が長くなり、高血圧の状態が長引き病気を招いているそうです。
副交感神経を優位にする方法が座禅だそうで、深い呼吸をすると良いそうです。座禅の効用などについて、たけしの「みんなの家庭の医学」の生活のクセが血管をダメにするを参考に学びたいと思います。
血管に悪い生活習慣・癖
たけしの「みんなの家庭の医学」では、血管をダメにする生活のクセとして、5つをあげていました。
- 早食い
- 早食いをすると血糖値が急激に上がり、交感神経を上昇させます。そして、交感神経が優位になることで血管が収縮し、血圧を上げます。
- 毎日の飲酒
- お酒を飲むと交感神経は上昇と下降を繰り返します。そして、食後3時間も上下するので、血圧も持続的に高くなります。
- いびきをかく
- 睡眠時無呼吸になると、酸素が不足しこれは大変と交感神経が上昇し、また、目が覚めることで、交感神経が上昇します。そして、血圧が上がります。心拍数も上がり、心臓に負担をかけることで、突然死も起きるそうです。早めの対応が必要です。
- シャワーで済ませる
- シャワー開始時からシャワーの途中では、4倍以上交感神経を上昇させるそうです。お風呂の場合は、交感神経はあまり上昇しません。
- 長距離の移動
- 単身赴任の方の長距離の移動は、土日で片道4時間の移動だったそうです。やはり、疲れやストレスは、血圧をあげると思います。
これらの生活習慣・クセは、自律神経を乱し、血圧を高めたり、体温調節の乱れ、心臓に負担をかける、内臓の働きが弱まるなどの影響があります。
交感神経が優位になることで常に血管が収縮し、血圧を上げます。
座禅と呼吸法
道元(どうげん)は、鎌倉時代初期の禅僧で、日本曹洞宗の開祖です。道元禅師は、中国宋の時代に渡り、寺での修行法であった 座禅 を、日本へ帰国してから入門書を書いて紹介しました。大仏寺(越前・永平寺の前身)で、修行僧の僧堂における坐禅作法として始めました。
座禅をすると、副交感神経が優位になっているそうです。たけしの「みんなの家庭の医学」では、血管を守るために座禅を勧めていました。
呼吸は、心身と深く関わっています。病気の時や心が乱れている時、強いストレスが加わっている時は、浅い不安定な呼吸になりやすく、また笑っていたり、リラックスしたりしている時は、長く静かな安定した呼吸になっているそうです。呼吸は心や精神、健康の状態も表します。
呼吸を安定させることによって、副交感神経を優位にして、血圧を安定させ、血管を守ることができます。自律神経の乱れから発生する病気の予防・治療にも繋がります。
座禅は、入れる息を短かく、出す息をできるだけ長くします。無心に続けていくことで、妄念を無くし、心に平安をもたらすことができると言います。
坐禅の呼吸は深呼吸とは違うようです。また、息を吐くににしたがって下腹部が充実するために、上腹部はややへこむことはあっても、下腹は充実こそすれへこむことは無いそうです。そして、やや息に余裕を残して自然に吸気に入ると良いようです。
座禅の仕方・方法
たけしの「みんなの家庭の医学」では、血管を守る1分間の座禅法を教えてくれました。
- 座禅の呼吸法をする姿勢は、正座または椅子に座った姿勢でよいです。背筋をしっかり伸ばし、腹筋は少し緩めるようにします。おへその下の辺り(丹田(たんでん)といわれ、おへそから指4本分下)に意識を集中させます。
- 手は、右手を下にして親指以外の4本の指の上に、左手の4本の指を重ね、親指と親指の先を合わせて、わっか作ります。手の力は抜きます。そして、目を閉じます。
- 丹田から上腹へ空気を押し出す感じでゆっくり息を吐き出します。お腹がへこむくらいまで、しっかり息を吐き出します。
- つぎに、 息は鼻から自然に入ってくる感じで、ゆっくりと吸います。そして、お腹もふくらみます。10秒間ゆっくり吐いて3秒吸うというように、長くゆっくり息を吐きます。
- 約1分間続けます。
1分間の座禅法は、寝る前やストレスを感じた時にやるとよいです。交感神経をリセットするために一日に何度もすればよいようです。イスに座った状態ででき、道具もいらないから、忘れずに自分のために1分間を使ってあげてください。
座禅の効用・効果
人間は、過去を悔やみ、思い煩ったり、未来を不安に思ったりします。そんな 心をとらわれから解放するのが座禅と言う人もいます。また、自分の我や欲をなくすための修行ととらえている人もいます。無理に脚を組まなくとも、電車の中でもどこでも、1分でも2分でも、心を解放することができる座禅は、現代人にぜひ実践して欲しいです。
また、集中力を高める効果もあるようです。
とにかく、座禅の効用・効果などと考えること事態が、座禅に失礼かもしれません。何も考えず、無になること、無になる瞬間が大事なのかもしれません。
血管年齢の把握
血管年齢を提唱したのは、東京医大八王子医療センター教授の高沢謙二さんです。血管年齢は、血管壁の柔軟性です。
偏った食生活による高脂血症、血管を収縮させる喫煙、ストレス過多が引き金となる動脈硬化などの生活習慣によって実年齢よりも血管年齢が高くなります。
血管年齢が高くなると、心臓病などの危険性が高まり、ある日突然に心筋梗塞、脳梗塞に見舞われます。
- 脈波で調べる
- 血管年齢を調べるには、心臓が送り出す血液が血管壁に当たった時にできる「脈波」で診断します。装置も開発され、心電図のような波形を描きます。注意が必要なのは、実年齢より11歳以上高い場合です。動脈硬化が進み、生活習慣病の疑い高いそうです。血管がボロボロの状態で訪れる20、30代もいるようです。生活習慣の改善で15〜20歳も若返らせることも可能だそうです。
血管を若返らせる食事
92歳にしてほとんど病気知らずという佐久市の杉浦ふじ子さんは、血管年齢が実年齢より20歳以上も若い60代から70代です。
彼女の健康法は「減塩」だそうです。つまり塩分をなるべく摂らずに、調味料は醤油ではなく、渋柿を発酵させて作った「カキ酢」や、自家製の「梅酢」を使っているそうです。
高血圧の最大の原因は、塩分摂取量が多いことで、脳卒中などに繋がります。現在、専門医が勧める一日の塩分摂取量は、10g未満となっています。小さじに2杯弱です。
ふじ子さんの食事は、味付けのベースを主に酢にしたことで、塩分量は1日わずか5.2gに抑えられています。そして彼女の食事には、もう一つ、高血圧予防のポイントが隠されていました。
しらすおろしにお酢をかけることで、しらすのカルシウムの吸収を高められるのです。カルシウムは不足すると、ナトリウムの排泄を低下するような作用があり、血圧には良くありません。お酢をかけることでカルシウムの吸収が高まり、高血圧予防にはとても効果的だということです。
血管の若返りに有酸素運動
有酸素運動は、血管年齢を若返らせます。ゆっくりと時間をかけて、筋肉を動かす運動のことで、ジョギング、水泳などがあります。
酸素が筋肉に行き渡り、エネルギー源として脂肪が燃えるので、動脈硬化の予防によいそうです。
- 血液循環体操
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- イスに座り、膝の上に両手を置き、肩を上下に揺すります。
- 手を組んで腰を回転させます。
- 足裏で床をたたくように両足を上げ下げします。
それぞれ背中、腰、足裏の血流をよくします。無理をせず、続けることが大切です。
- 仲間とウォーキング
- 仲間がいると、日課として続くほか、話しながら苦しくない程度のペースで歩けるのがよいそうです。歩幅を広くとり、速歩を心がけ、腕を大きく振ります。外気に触れて、さわやかな気分になれます。
他にも、温水プールでの歩行、10分程度の踏み台昇降、ボールを使った簡単なストレッチなどがあります。
血管の若返りに睡眠
動脈硬化の予防に睡眠が深く関わっているそうです。動脈硬化の患者に見られる石灰化(カルシウム沈着)と睡眠との関係が明らかになりました。米シカゴ大の調査結果だそうです。
睡眠時間が平均5時間未満の人に石灰化が見られたのは、27%でした。
睡眠時間が平均5〜7時間では、11%でした。
睡眠時間が平均7時間以上の人は、6%でした。睡眠時間が短いほど動脈硬化の危険性が高まっています。
ぐっすり眠るコツ
夜更かししてテレビを見たり、パソコンに向かっている現代人は、睡眠不足に陥っています。
- できるだけ早く帰宅して、リラックスする時間を多くとります。
- 布団に入る1時間前からテレビやパソコンを止めます。
- 昼休みなどを利用して10〜20分ほどの昼寝をするか、目を休ませます。