記事の見出しへ

記事の検索へ

文化

村下孝蔵さんの元妻と娘 家族関係公表 7月に名曲再演 

記事を印刷
拡大
「近いうちに村下作品を2人で演奏したCDを制作したい」と話す、ゆうこさん(左)と露菜さん=神戸市中央区、レアル プリンセサ・リカルディーナ磯上邸

「近いうちに村下作品を2人で演奏したCDを制作したい」と話す、ゆうこさん(左)と露菜さん=神戸市中央区、レアル プリンセサ・リカルディーナ磯上邸

 芦屋市在住のアコーディオン奏者ゆうこさんと、娘でシンガー・ソングライターの露菜(ろな)さんが7月6日、西宮市内でコンサートを開く。2人は「初恋」などのヒット曲で知られる歌手、村下孝蔵さん(1953〜99年)の元妻と長女だが、家族関係にあったことを初めて明かした。村下さんの曲も演奏し、46歳の若さで亡くなった才人をしのぶ。(田中靖浩)

 78年、ピアノ講師だったゆうこさんは、広島市のライブハウスで、村下さんがギターを弾きながら歌うのを見て、技術の高さと声の美しさに衝撃を受け、魅了された。79年に同居を始めた。

 村下さんは同年、プロデビューが決定。冬でないと曲ができないという村下さんは部屋の冷房を過剰に効かせた上で、夏なのにこたつに入り、作曲に没頭。音楽大ピアノ専攻のゆうこさんが支えることも多かった。

 同年末に結婚。翌年、デビュー曲とアルバムが発売され、長女の露菜さんが生まれた。

 人気が高まらずに契約切れ目前となった82年、妻の名を冠した「ゆうこ」が初ヒット。翌年の「初恋」「踊り子」で、トップアーティストの仲間入りを果たした。

 だが親族とのトラブルが原因で85年に離婚。村下さんは再婚したが99年に他界。ゆうこさんらは葬儀に出られなかった。

 一時モスクワに住んでいたゆうこさんらはアコーディオンとギターを習得。帰国後、ゆうこさんは関西を中心にライブ活動を展開。露菜さんは、仲間由紀恵さんら主演の映画「LOVE SONG」に挿入歌を提供したほか、ロシアの民芸人形マトリョーシカの絵付け作家としても活躍する。

 2人は村下さんの曲を演奏することはあったが、家族だった事実を公表することは控えてきた。昨年、村下さんの十三回忌が過ぎ、多くの名曲が生まれる瞬間に立ち会ったことを伝えたいと思うようになった。

 村下さんは恒例だった「七夕コンサート」の直前に倒れ、亡くなった。それをしのび、今回は「月あかり」「北斗七星」など星にちなんだ曲や「踊り子」など村下作品の4曲など約15曲を演奏。うち2曲は露菜さんが歌も披露する。

 阪急電鉄西宮北口駅南側の「プレラにしのみや」5階プレラホールで、午後6時半開演。27日まで2500円、当日3千円。オータムTEL080・3789・8303

(2012/06/25 16:10)

  • 神戸洋菓子職人
  • Live! VISSEL
  • 兵庫の高校野球
  • ビー・アイナック
  • いまもえjp
  • JAZZ
▲このページの先頭へ