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西序二段8枚目でイスラム教徒の大砂嵐(20)=大嶽=が、大相撲名古屋場所(7月8日初日、愛知県体育館)13日目の7月20日を目安に、同教のラマダン(断食月)に突入する。約1か月間、日の出から日没まで飲食できない。27日に愛知・稲沢市の宿舎で稽古した初のエジプト出身力士は、夕食や夜明け前の水分補給で乗り切る覚悟を示し、序ノ口優勝した夏場所同様の活躍を誓った。
角界では例がない領域に大砂嵐が挑戦する。名古屋場所と3日間、ラマダンが重なる。教義を守れば時期をずらしても許されるが、敬けんなイスラム教徒は「大丈夫です」と言い切った。「ちゃんこを食べるのも仕事」の相撲取りが、正反対の「断食」に取り組む。
ラマダンは古来の暦法にならい、毎年1か月間、断食するイスラム教の慣習。日の出から日没までの絶食が定められている。正式な期日は直前に決まり、今年の目安は本場所13日目の7月20日から8月18日まで。序二段の大砂嵐は7番相撲だが、終盤1番、優勝決定戦に出れば2番重なる可能性がある。
大砂嵐の対策は綿密だ。例えば20日に取組を行う場合、名古屋の日の出に当たる午前4時52分直前に他の力士より早く起床。日が昇るまでに十分な水を飲む。朝稽古、部屋の朝食、取組中は飲食できないが、認められているうがいで我慢する。
日の入り後の同午後7時5分になり、部屋の夕食に加わる。「一気に食べるとすぐに満腹になる」と腹八分ですませ、就寝前に「夜食」を取って摂取カロリーを増やす考えだ。
外国人力士は、入門直後に食事が母国の味と合わず、ご飯にケチャップをかけるなど、しばしば食文化の違いに苦労するが、宗教上の理由は極めて異例。日本相撲協会広報部も「力士がラマダンを行うのは聞いたことがない」と説明した。心配される体力不足について、師匠の大嶽親方(元十両・大竜)は「本人が大丈夫と言っているから」と容認しているが、「顔色を見て、本当に危険そうだったら私が止める」とやや心配している。
大砂嵐は「エジプトでもボディービルをしながらラマダンもしたから、今回もできる。序二段優勝したい」と自信満々。日本の国技と信仰を両立させ、夏場所からの「序ノ口、序二段優勝」を狙う。
◆名古屋場所と断食が重なったら
▽4時50分過ぎ(日の出直前) 起床、水をガブ飲み。鶏肉などを料理して軽食も
▽5時半 部屋の力士が起床
▽6時 朝稽古開始
▽8時頃 本場所へ移動、ちゃんこは絶食
▽11時頃 取組
▽14時頃 宿舎へ帰宅、昼寝
▽16時頃 掃除、夕食の準備
▽18時頃 部屋の力士が夕食
▽19時過ぎ(日没直後) 一人遅れて夕食
▽21時半 2回目の夕食
▽22時 就寝
◆大砂嵐 金太郎(おおすなあらし・きんたろう)本名・アブデルラフマン・シャーラン。1992年2月10日、エジプト・カイロ生まれ。20歳。相撲の08年世界ジュニア選手権で個人無差別級3位、団体2位。10年は個人重量級3位。母国の全国大会は個人無差別級で3回、重量級で1回の優勝。今年春に初土俵を踏み一番出世。189センチ、145キロ。家族は両親と弟。
(2012年6月28日06時05分 スポーツ報知)
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