東京都:帰宅困難者の安全図る条例が成立
毎日新聞 2012年03月29日 20時20分(最終更新 03月29日 20時37分)
帰宅困難者を安全にとどめることを目的にした東京都の帰宅困難者対策条例案が29日、都議会本会議で可決・成立した。来年4月から施行する。都によると、帰宅困難者対策に関する条例制定は都道府県で初めてという。
東日本大震災時、都内で推計約352万人の帰宅困難者が発生した。都は、大量の帰宅困難者による混乱や事故を防止するため、条例で「一斉帰宅の抑制」に取り組む。企業は従業員の3日分の水や食料を備蓄する▽デパートなど大規模な集客施設や鉄道事業者は利用者を保護する▽学校は児童・生徒の安全を確保する−−などを努力義務とした。
食料の備蓄や保管場所確保に負担が伴うため、どこまで企業の理解を得られるかがカギとなる。【武内亮】