(CNN) 米国防総省は7日までに、在韓米軍の特殊作戦司令官のニール・トリー准将の退任を発表した。米フロリダ州で先月開かれた会議で、米軍と韓国軍が北朝鮮に潜入し地下軍事施設の情報収集を試みたとの趣旨の発言が報じられたことを受けた引責辞任とみられる。
国防総省は准将の発言を曲解や誤報と否定していた。トリー准将自身も発言が間違って引用されたわけではないと自らの失言を認めていた。
その上で、米国が特殊作戦部隊を北朝鮮に送ったことはこれまでないと釈明。発言の真意についての説明では「現在の情勢を踏まえ、軍事的な技術支援の効力に関する説明を試みていた。言葉の選び方などで明瞭でなかったことを自覚している」と述べていた。
在韓米軍の報道官はCNNに対し、トリー准将の退任について過去数カ月間計画されてきた通常の人事の一環とし、最近の出来事とは無関係と説明。准将は2カ月後に司令官交代の時期を迎えていたと述べた。
また、トリー准将の後任の特殊作戦司令官にはアフガニスタン軍事作戦に携わるエリック・P・ウェント准将が就任することも明らかにした。
南北朝鮮間で国境を越えた作戦は朝鮮戦争の休戦協定で違反事項となっている。この種の作戦が実行された場合、緊張状態が続く米朝関係がさらに悪化する材料ともなる。