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九電社長が株主総会で陳謝

いわゆる「やらせメール」の問題発覚後、初めてとなる九州電力の株主総会が、27日、開かれ瓜生道明社長は「信頼を大きく損なった」として陳謝しました。
九州電力の株主総会は福岡市中央区のホテルで1000人余りの株主が出席して27日午前10時から始まりました。
冒頭、瓜生社長がやらせメールの問題について「皆様からの信頼を大きく損なうもので心配をおかけした」と述べ陳謝しました。
その上で「原発の再稼働が不透明でことしの夏も厳しい需給状況だ。節電への協力をお願いするほか、株式の配当についても減額せざるを得ない」と述べ理解を求めました。
その後の質疑では株主から「原発の運転再開や信頼の回復について説明が不十分だ」といった厳しい指摘が相次いだのに対し、会社側は原発の必要性について改めて説明するなどしました。
また「人件費を減らさないまま電気料金の値上げを検討するのは納得できない」という株主の意見に対しては「人件費は適正と認識している。料金値上げは今後の原発の稼働状況次第で検討する」と答えました。
総会には一部の株主から原発の廃止や廃炉に向けた準備を進める検討委員会を設置すること、原発の運転を再開させないために電気料金の値上げを検討する委員会を設置することなど8つの議案が出されていましたが、採決の結果、反対多数で否決されました。
総会は株主の質問などが相次ぎこれまでで最も長い4時間にわたって行われました。
九州電力の瓜生道明社長は株主総会の後、記者会見し、今回の株主総会について「株主の方から多くのご意見や要望伺い会社の考え方も説明を尽くした。真摯なやり取りができたと思う」と評価しました。
一方、総会で質問が相次いだ、やらせメールの問題などからの信頼回復については「信頼の再構築のために時代のニーズにあうような新しい信頼関係を作っていくことが大事でそのために地道な対応をしていきたい」と述べました。
また、九州での原発の運転再開については「原発の運用に危機感を持っているという声が多くあったので福島第一原発と同じ事故を起こさないという固い決意で取り組んでいく」と述べ具体的には言及しませんでした。

06月27日 18時37分

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