部落の生活どう守るか
BSEやOO57など、これまでも事件発生のたびに、食肉業界や部落は政府やメディアの無責任な言動から多大な被害を受けてきた。現在、焼肉チェーン店で昨年発生した大規模なユッケ食中毒事件を機に、またも風評被害が巻き起こり、事件とは無関係だった午の生レバーにたいする、厚生労働省の短絡的な規制の動き―7月から予定の生食用販売禁止・罰則つき―が、内臓業者をはじめ業界を破綻の危機に追い込んでいる。
部落解放同盟は5月28日午後、農林水産省と厚生労働省を訪れ、午レバーの生食規制への反対を訴えて意見交換した。農水省ではこの間の経緯と農場での衛生対策などの報告を受け、厚労省では▽厚労省審議会が出した販売禁止方針は大腸菌保有率の高い午を意図的に選んで調べた偏ったリスク評価の結果。客観的なリスク評価へ偏りのないデータ収拾を▽生きている午のレバー内に病原菌がいることを示すデータはなくレバー内の汚染は屠畜後、官民一体でとりくめば安全な生レバーは可能ではないか。流通の方法を探すべき。販売禁止は最終手段▽諸制度変更には、その影響など当事者を含めて広く検討し必要な対応を含めて総合的に示すべきーたとえば午レバーの生食用販売禁止にともない、関連産業を軸に発展してきた部落の生活をどう守るのか。96年の0157食中毒事件後の「と畜場法」施行規則改正で導入した施設・設備などの運用もどう変わるのか、などを問いかけ、午レバー生食規制への反対を表明した。
意見交換会には、吉田副委員長をはじめ片岡、赤井、山崎の各中執、中小企業運動部、大阪府連から7人が参加した。農水省は経営局就農・女性課、生産局畜産部鶏卵課、食料産業局食品小売サービス課、消費・安全局消費・安全政策課から6人が。厚労省は医薬食品局食品安全部基準審査課から2人が出席した。
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