タイトル
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Assessment of GHG emission reduction pathways in a society without carbon capture and nuclear technologies |
著 者 |
OKAGAWA, Azusa, Toshihiko MASUI, Osamu AKASHI, Yasuaki HIJIOKA, Kenichi MATSUMOTO and Mikiko KAINUMA |
研究の概要 |
原子力発電と二酸化炭素回収貯留(CCS)は、気候変動緩和オプションとして重要なものとして位置付けられている。しかし、福島第一原子力発電所の事故以降、日本の原子力政策は厳しく批判されるようになったことから、日本政府はエネルギー政策だけでなく、温室効果ガス削減目標の見直しを求められると考えられる。また原子力と同様に、CCSについても長期的安全性が明らかになっていないことから、緩和オプションとして適切ではないとみなされる可能性がある。本論文では、原子力発電とCCSを導入しない状況下での日本、中国、インドのエネルギー戦略を分析した。その結果、原子力発電の保有状況やCCS導入ポテンシャル、再生可能エネルギーのポテンシャル、エネルギー資源の賦存量、経済発展の違いにより、温室効果ガス削減目標達成のための適切なエネルギー戦略は各国で異なることがわかった。また、原子力発電やCCSを導入しない場合であっても厳しい緩和目標を達成することは可能であるが、再生可能エネルギー導入の大幅な促進とともに、国ごとのエネルギー費用に応じた化石燃料代替が必要であることが示された。 |
掲載誌情報 |
Energy Economics 掲載予定
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