2006-08-28 アメリカに関する話 MSのブラウザ戦略
■ 間違っているとはいえないけど、アメリカ
すべてが間違っているアメリカ
MOZANBLOG: すべてが間違っているアメリカ
ここ最近、アメリカの会社と仕事する機会があったのですが、確かに向こうの上の人間は優秀で厳格です。日本のように「ちょっとぐらい弱点があるほうがリーダーとして愛される。」的な余裕はありません。逆に下のほうは私より、英語ができない人間がいくらでもいます。また、優秀さ厳格さも東洋の老子的視点から見るとかなり、こっけいなものだったりします。
私は、学校教育の中で西欧的な切れのいい自我のの素晴らしさを国語やなんかでさんざん読まされ、そこを若い間は、志向してきたのですが、大学、社会人と社会に自立した個としてかかわる段階で、実は日本でそのような自我をもっていると非常に生き難くむしろ邪魔者扱いで消されかねない、不和をまねき結局物事を効率的に扱えないことに気づき、そうとう意識的に日本人としての振る舞いを身に着けたという過去があります。すでに日本のやり方になじみ、アメリカ人と仕事をすることは難しくないと思いますが、向こうに主戦場を移してうまくやる自信は正直ありません。
# コメント欄の燃え上がり方が、批判しつつ依存している、日本人の情けなさの一面を示しているかと思います。
私がここに書かれていることで、言いたい、付け足したいと思うのは、
「アメリカのアジア人は禅ごっこのようなことをやっても、やはりアメリカ人である、だからレイシズムという言い方は間違っている」
といったところでしょうか?
なかなか考えるところの多い記事でした。
■ Tower Record
http://blog.japan.cnet.com/nakajima/archives/003077.html
タワーレコードは、私の青春の1ページを占めているので、正直センチメンタルなものを感じざるを得ません。ビジネス的に淘汰されるポジションに立っていたことは合理的に理解できるのですが。
中島聡さんのブログの魅力は、日本人に違和感のない、日本人の言葉で、アメリカのリアリティをさらっと語ってもらえるところにあると思います。
中島さんはネットスケープの「Netscape One」にほれ込みながら、MSのIEチームとしてNetscapeを倒産に追いやり、パッケージものビジネスの視点から抜け出せないMSにイノベーションのジレンマを感じて独立し、JavaScriptで「Netscape One」を実現するようなソフトを作っている、したたかでビジョンのある目の離せない方です。
■ MozillaはNetscapeじゃないから
モジラ、マイクロソフトの開発協力を受け入れへ - CNET Japan
Intenet Explorer は、無料で配布されたために、Netscapeを駆逐することができたと良く言われます。しかし、MSは勝利が確定した後、Windows XP をWindows 2000より高額に設定することでこれを回収し、その後まともなアップデートを5年ぐらいしていません。ソフトウェア普及の性質をよく理解した、あまりにも現金な方策です。
今回、Mozillaと協力することになったのは、
- Microsoft全体がオープンソースに対して懐柔策をとるようになった
- Internet Explorerのサポートはすでに、MSの中ではお荷物
- NetscapeはWindowsを脅かす可能性があったが、MozillaによってWindowsが売れなくなる可能性はないと判断されている
ということでしょうね。