東京電力:会場周辺で「反原発」…株主総会
毎日新聞 2012年06月27日 11時51分(最終更新 06月27日 12時29分)
「すぐに原発をゼロにすることは非現実的」と緩やかな脱原発を求めたのは奈良市の田川正則さん(66)。「クリーンエネルギーへの過渡期に原発を動かすのはやむを得ないが、現状の対策で安全が確保されたとは思えない」と話し、脱原発を求める議案には賛成するつもりだ。
東電OBも姿を見せた。東電出身で練馬区議や都議も務めた中山幹雄さん(72)は「原発は段階的に減らしていくのが理想だが、直近の国民生活を考えると再稼働に賛成する」という立場。「東電の責任は重いが、原発は国策として進められた。更なる国民的議論が必要だ」と話した。
総会が始まってからは、取材する報道機関に対してモニターによる中継が行われた。昨年は壇上の役員の顔が判別できないほど不鮮明な画像だったが、今年は役員が発言する時はアップにするなど、やや改善された。
ただし、質疑応答部分の撮影や放送は「株主の了解をいただいていない」(東電広報部)などとして禁止された。