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サイバー攻撃被害相次ぐ「アノニマス」か
6月27日 3時59分

サイバー攻撃被害相次ぐ「アノニマス」か
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財務省や裁判所などのインターネットのホームページが、26日から27日にかけて、一部書き換えられたり、つながりにくくなったりする被害が相次ぎました。
インターネットでは国際的なハッカーグループ「アノニマス」が、サイバー攻撃を行ったとする書き込みをしていることから、警察が関連を調べています。

このうち、財務省のホームページは、26日昼ごろ、ホームページのシステムに不正なアクセスがあり、一部が書き換えられていたことが確認されました。
書き換えられたページには海外で行われたデモの画像に、大飯原発の再稼働反対を訴える文字を合成したものが掲載され、国際的なハッカーグループ「アノニマス」の声明が書き込まれていました。
「アノニマス」は世界各国の政府や企業のホームページなどをサイバー攻撃したとされるハッカーグループです。
改ざんを受けて財務省は、不正アクセスがあったぺージを26日午後2時ごろに閉鎖したということです。
また、26日午後9時ごろには、最高裁判所が運用しているホームページが、1時間以上、つながりにくい状態になったほか、関東地方整備局霞ヶ浦河川事務所のホームページも一部が改ざんされる被害があり、いずれも「アノニマス」が攻撃したとする声明を、インターネットに掲載しています。
このほかにも、26日夜から27日朝にかけて、民主党と自民党のホームページが一時つながりにくくなり、「アノニマス」が、サイバー攻撃するよう呼びかけを行っていました。
「アノニマス」は、日本の参議院本会議で、違法なダウンロードへの罰則を盛り込んだ改正著作権法が、可決・成立したことに抗議する声明を25日に発表し、日本政府などへのサイバー攻撃を示唆していました。
警察はこれらの被害と「アノニマス」との関連を調べることにしています。

アノニマスとは

「アノニマス」は、「ハッカー」と呼ばれる一部のコンピューターのマニアなどがインターネットの掲示板などを通じて緩やかにつながっている集団です。
「アノニマス」とは英語で「匿名の」を意味する形容詞で、活動には世界各地のハッカーが参加しているとみられていますが、詳しい実態は分かっていません。
これまでもインターネットにかかわる規制の強化に反対して、各国の政府や企業のホームページにサイバー攻撃を繰り返してきました。
また、アラブ諸国などでの検閲といった言論統制に反対する活動も行っています。

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