読売新聞の人生案内が好きです。
他の記事は流し読みでも、それと1面の編集手帳だけはじっくり読むw
んで、本日付の記事。
読んで震えました。
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昨年産んだ息子に憎しみ
20代主婦。息子を昨年出産しました。
叱られるのを覚悟で言いますが、その息子に憎しみを抱いています。
おなかの中に息子がいた頃は、会える日を心待ちにしていました。
ところが生まれた途端、そんな思いは吹き飛んでしまいました。
出産後は、目や頭、顔など息子の全てに腹が立つ毎日です。
息子の写真を見るだけでもイライラします。
泣くことと排便しかできず、ただあおむけに寝ているだけの生き物に、なぜ私が24時間束縛されるのかと思ってしまいます。
本音では、息子がいなくなってほしい。
でも、夫の両親や友人の前では、息子をかわいがっているふりをします。
実の両親を早くに亡くした私には、頼れる人も、本音を言える人もいません。
私の心はもう、悪魔と同じ汚いものです。
誰か助けてください。
(東京・S子)
「誰か助けてください」と結ばれたお手紙を読んで、すぐにこのお返事を書いています。
できるだけ早く病院に行ってください。
あなたの状況はおそらく「産後うつ」ではないかと思われます。
子供がかわいく思えない、育児から逃げ出したい、わけもなくいら立つのは、あなたの心が悪魔になったからでは、けっしてありません。
身体が悲鳴をあげているのです。
産後は女性の身体のホルモン分泌が大きく変動する時期です。
赤ちゃんが生まれて、生活環境も激変します。
一日中家に閉じこもって慣れない育児に追われる日々は、ホルモンバランスが崩れた身体をさらにむち打っているのです。
早期に治療をすれば、比較的回復が早いとも言われています。
お手紙を読む限り、まだお子さんに手をあげたりしていないようです。
今なら間に合います。ご自身を責めないで。
病気なのですから、適切な治療を受けることが、お子さんのためです。
なお、あなたには頼れる人も本音を打ち明けられる人もいないとのことですが、こうしてお手紙をくださいました。
誰かの助けを求める力があなたにはあります。
それをどうか身近な人に向けてください。
できれば夫に打ち明けて、診察に同行してもらってください。
回答:大日向 雅美 (大学教授)
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「震えた」っていうのはね。
ああ、よくぞ投書したよ、と。
立派な第一歩だよ。まだ間に合うよ。
そして、その義両親にも友人にも仮面をかぶっている人の素直な心の叫びに、同じく素直な言葉で冷静に優しく向き合った回答者。
例えば、
「赤ちゃんのお世話は大変ですよね。あなたは「産後うつ」という言葉をご存知ですか。産後の女性は心身共にデリケートですので、そういった感情も仕方のないことです。誰にも相談できないとのことですが、ここは一つ素直になって、パートナーである夫に相談してみては如何でしょう。病気ではありませんが、医療機関にかかられることをお薦めします。」
みたいな回答だったら。
もう、ドッカーンだよね。ドッカーーーン。
ということで、ナイス人選。ナイスフォロー。
だと、私は思った。
どうかどうか、誰も叱らないであげてほしい。
回答を早く見て、素直に受け入れて欲しい。
そして、この記事を読んだ他の誰かさんも、「誰かに打ち明けていいんだ」と救われてくれたら。
切に願ってやまない。
出産後、隣のベッドだった方とお話しする機会があり、
こんな事を言い合っていました。
「みんな、ぎりぎりで踏ん張ってるよね。
言っても解らないのはわかるけど
ずっと対乳児(幼児)ってキツくて、
握りこぶしを前に出してしまったら三面記事。
もうどうしようもなくなったら5分車の中でうずくまるんだ。」
私にはどうしようもなくて、
旦那にわんわん泣いた事もあります。
メーターが振り切らないよう、周りの助けも必要だし、
自分の操作も必要。