永井＆金崎が引っ張る！　離脱エースの分まで

　エースの離脱決定にも、チームが揺らぐことはない。永井と金崎、グランパスが誇る若きサイドアタッカーコンビが、首位追撃星を誓った。

　Ｇ大阪戦はＡＣＬとの日程の兼ね合いで消化していなかった第９節。試合のない首位仙台との勝ち点を詰める絶好機だ。「勝てば５差か、大きいっすね」と永井が言えば、金崎も「磐田にしっかり勝てたので、自信を持っていける。次の試合が大事になってくる」と、照準を定めた。

　リーグ再開後２戦３発と絶好調の永井に注目が集まっているが、金崎も開幕直後のキレを取り戻している。磐田戦では両サイドの高い位置に開く２人にロングボールをあずけ、速い攻撃でゴールに迫った。金崎もドリブル突破から相手ＧＫとＤＦラインの間の“急所”に何度も好クロスを入れるなど、決定機を演出。「自分のところでのミスも多かった。もうちょっとしっかり収めたかった」と満足はしていなかったが、間違いなく攻撃のけん引役となっている。

　ただ、サイド一辺倒ではないところも２人の妙味だ。「（ボールの位置が相手ゴールに近い）ハイゾーンになったら、お互いに近くでやろうとも話している」と永井。近づくことでチーム随一の２人の連係も生きる。１６位と低迷する関西の雄を、多彩な攻撃で粉砕する。　（宮崎厚志）