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小沢新党 玉砕覚悟!!反対57人、民主分裂へ

衆院本会議に臨む民主党の小沢元代表(左)
衆院本会議に臨む民主党の小沢元代表(左)。来週にも離党、新党結成がささやかれる
Photo By 共同 

 消費税増税法案は26日の衆院本会議で民主、自民、公明3党などの賛成多数により可決、参院に送付された。民主党では小沢一郎元代表ら57人が反対。小沢氏は「近いうちに決断しなければならない」と述べ、集団離党・新党結成を示唆したが、離党後の展望は開けていない。党が事実上分裂状態となったことで野田佳彦首相も厳しい政権運営を迫られ、消費税政局は勝者なきまま、国民への増税だけが確実になった。

 採決で反対票が投じられるたびに増税反対派から拍手が起きる中、小沢氏が反対票を投じると、ひときわ大きな拍手とどよめきが起きた。小沢氏は笑みを浮かべ、本会議場を後にすると「よしっ!」「よしっ!」と4回つぶやき、満足げな表情で車に乗り込んだ。

 投票結果は賛成363票、反対96票で法案は可決されたが、民主党では小沢グループを中心に57人が反対。小沢氏は採決後に会見し「多くの仲間とともに意思表示できたことは大変よかった」と評価。首相サイドに切り崩されることなく、与党が衆院で過半数を維持できなくなる目安の「54人の造反」を上回ったことで、グループの結束に手応えを感じたようだ。

 会見では「われわれは首相が政治生命を懸けると言った法案に反対したので、今後それなりの対応をしないといけない」と強調。増税撤回を「最善の策」として執行部に働き掛ける意向を示した上で「総選挙も近いと予想されるので、いたずらに時間を経過するわけにはいかない」と話した。

 グループ内では、週明けにも新党が立ち上がるとの見方も出ている。小沢氏が離党した場合、行動を共にする衆院議員は45人程度とみられる。42人以上であれば、小沢氏に近い議員がつくる新党きづな(衆院議員9人)との統一会派結成で内閣不信任決議案提出に必要な51人を確保できる。

 採決後のグループ会合には小沢氏を含め衆院議員43人、参院議員14人が出席。今後の対応を小沢氏に一任した。小沢氏は「みんなの気持ちを胸に置きながら最終結論を出したい」と述べた。

 党名の候補は、小沢グループの勉強会「新しい政策研究会」から「新政党」のほか、「せいかつ党」などが浮上。人気の「AKB48」にあやかり「OZW45」との声も。

 小沢氏サイドは、次期衆院選では増税に踏み切った民主党が劣勢を強いられると予想。09年衆院選で「政権交代」を掲げて圧勝した時と同様、「増税反対」を旗印に勢力拡大を図る考えだ。

 ただ、期待した橋下徹大阪市長との連携が進まないなど、離党後の展望は開けていないのが実情だ。小沢氏の政治資金規正法違反事件の控訴審が活動の「足かせ」になる可能性もあり、集団離党が墓穴を掘ることにつながるとの見方も出ている。

[ 2012年6月27日 06:00 ]

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