１日に告示された福岡県議選（定数８６）は、全４６選挙区の３割近い１３選挙区で計２０人の無投票当選が見込まれる。全国最多だった前回２００７年の１８選挙区（２０人）よりも減ったが、政党関係者からは「同じ１０日に投開票される県知事選や福岡市議選の投票率低下につながるのではないか」と懸念する声が聞かれる。

　１日午後０時半現在で無投票の可能性があるのは、北九州地区の中間市（定数１）、京都郡（同１）、築上郡・豊前市（同１）、福岡地区の福岡市南区（同４）、西区（同３）、粕屋郡（同３）、筑紫郡（同１）、筑後地区の筑後市（同１）、大川市・三潴郡（同１）、小郡市・三井郡（同１）、うきは市（同１）、みやま市（同１）、八女郡（同１）。筑豊地区の６選挙区はすべて選挙戦となった。

　無投票になりそうな１３選挙区のうち１０選挙区が１人区で、うち６選挙区は３期以上の現職。築上郡・豊前市と八女郡が無投票になれば５回連続で、ともに６選を目指す現職２人が当選する。ベテラン議員が固い地盤を築く１人区は大都市に比べて浮動票が少なく、新人が立候補しづらいとみられる。

　また、福岡市南区は政令市になった１９７２年以降初めて、粕屋郡は戦後初めて無投票となる。いずれも、立候補の受け付けが締め切られる１日午後５時に確定する。

＝2011/04/01付 西日本新聞夕刊＝