2012年06月26日

「政治とカネ問題」はもう終わりにしなくてはならない

高村薫(作家)「これまで政治資金の実態は見えにくく、有権者はそこで何が行われているのか知りたいという気持ちを抱いてきた。」

この指摘がすべての出発点であるが、小沢一郎は「実態」を絶対に明かすことはない。それは、「実態を見せられないもの」ではなく、「見せない方が国民の利益につながるもの」でなくてはならないということを、小沢一郎は心得ているからである。
その「見せる必要のない政治とカネの実態」とは何か。それは明治以来の役人主導政治の中で、唯一、政治家主導を可能にさせるシステムである。そのシステムを一言で表せば「陳情」となる。

以下は、筆者が体験した「政治とカネ」の「実態」である。

現職時代の土屋義彦埼玉県知事(故人)と県の幹部一人、筆者と筆者のおじは、知事公邸近くの料亭で昼食を共にした。おじは土屋知事に対し、メキシコ市の大平正芳公園の改修費用500万円を「陳情」したのである。
土屋知事は、ウイスキーのウーロン茶割り(に見えた)を飲みほし、「分かった」と答えた。


土屋知事.JPG

このことは何を意味するのか。昭和30年代初頭からメキシコに住み、メキシコ政府の一員としても活躍してきたおじは、日本の外務省が、このような「案件」には、決して手を付けないことを体得しているのである。
役人支配の日本では、政治家は、団体や企業からの寄付金(お布施、ノブレス・オブリージュ、賢者の献金に相当)がなければ、政治活動に支障をきたす制度が、役人主導で構築されていたのである。
現在は、政党助成金制度があるが、以前は、田中角栄、土屋義彦といった「大物政治家」と言われる政治家にカネが集まるのは、当然のことだったのだ。

小沢一郎の問題視された多額の「原資」も同様に、陳情対応などの政治活動用のカネであろう。あるいは後進の政治家を育てるためのカネだろう。
土屋知事のように必要資金を企業に求めた政治家は多い。だから、小沢一郎は企業からの「清いカネ」の出所や使い道を隠す。人間として当然のことである。
類推すれば、土屋知事に「500万円の出所」を明かせ、と言ってみても、決して明かさなかったろうと筆者は確信する。(筆者も、これまでにこの件を他言したことはない。)
posted by M.NAKAMURA at 11:39| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
だろう、だろうで話を進めてどうするんですか?

>「実態を見せられないもの」ではなく、「見せない方が国民の利益につながるもの」でなくてはならないということを、小沢一郎は心得ているからである。

文章の意味がわかりません。

それと私への威迫が中村氏本人のものであるならば、一エントリとして挙げてください。それが行われないのであれば、コメント欄の中村本人氏は成り済ましであったと判断させて頂きます。
Posted by sin at 2012年06月26日 12:19
中村さん何でSAITAMAと言う看板持って立っているのですか?
事実関係を歪曲して、土屋知事を誹謗中傷され様と言うのでしょうか?
中村さんはなぜSAITAMAのロゴ看板を持って立って居られるのですか?
Posted by 大阪人 at 2012年06月26日 12:44
遊んでいる暇があったら働きなさい。
Posted by 土屋俊一 at 2012年06月26日 13:29
>中村さん何でSAITAMAと言う看板持って立っているのですか?

東村山市で障がい者木工の支援活動をしていました。正福寺の小地蔵も私が大きく関与しています。
坊主は「障がい者がつくるならいだろう」と、青年会議所のビジネス上の思惑にのり、臨済宗長建寺派とは思えぬ寺宣伝に動き出しました。きっと、さい銭が欲しかったのでしょう。

地蔵をつくっていた障がい者施設(秋津の園)は、秋になると地蔵作りに集中し、私の会社の仕事は後回しになりました。

そんなことから、埼玉県の障がい者施設でも障がい者木工を普及させたいと土屋知事に「陳情」したところ、「分かった、お前のやっていることはいいことだ」と褒めてくださり、関係する埼玉県の幹部を紹介して下さいました。

あのSAITAMAのカットレターを製作したのは、秋津の園の長崎ヒデオさんという天才的な糸ノコ職人です。彼は私の友人の一人ですが、大きな知的障害を有しています。私は妻と、サンクチュアリ出版から障がい者を励ます「ヒデサン仕事」という写真集を出したいね、と話し合っていました。
Posted by 中村 at 2012年06月26日 18:22
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