特集ワイド:東日本大震災 福島第1原発事故 福島の怒り、1324人「原子力ムラ」告発 追及なくては日本の未来危うい

毎日新聞 2012年06月26日 東京夕刊

 副団長の佐藤さんは「認定は当然だ」と主張する。「事故当時は、健康上の影響を考え法的に公衆の被ばく線量限度は年1ミリシーベルトと決まっていた。これを超える被ばくを県民に強いたからです」。市民グループ「いわき放射能市民測定室」(いわき市)事務局長で、告訴・告発に加わった鈴木薫さん(46)は「被ばく後に震えや湿疹など体調が悪くなった人が多く、ここのホールボディーカウンターに被ばく量を測りに来ます。傷害とみなければ、被害者は救われない」と訴える。

 有害物質の垂れ流しなどを罰してきた公害犯罪処罰法は、「事業活動」に伴う排出が適用の条件で、基本的に事故は別問題とされてきた。河合弁護士は「大気中に放射性物質を放出したベントは、毒物の排出をあらかじめ予定していたものだ。絶対に出ないはずのものが事故で出てしまったのとは違い、違反を問える」と自信を見せた。

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 それにしても、1324人もの県民が告訴・告発に踏み切ったことを重く受け止めなければいけない。

 告発団長の武藤類子さん(58)が、参加者の心を代弁する。「補償にしても、加害者が勝手に書類を作って配り、加害者が審査する。とてもおかしいでしょう。事故責任があいまいにされたままなので、そんなことがまかり通る。だから、告訴団に多くの人が集まったのです」

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