杉良太郎さん:刑務所の株式会社化を提案
毎日新聞 2012年06月25日 19時29分(最終更新 06月25日 22時39分)
法務省から、刑務所運営アドバイザーの「特別矯正監」を委嘱された俳優の杉良太郎さんが25日、省内で記者会見し「受刑者の処遇に税金を使わない形を検討すべきだ」と述べ、刑務所の株式会社化を提案した。
杉さんは滝実法相から委嘱状を手渡された後、会見で「被害者より受刑者を手厚く保護するのは不公平。受刑者が働いて自分のことは自分でやり、被害者に少しでも償えるシステムが必要だ」と指摘。株式会社化のビジョンとして「例えば広島刑務所なら魚介類を養殖して輸出するとか、(地域の)特色を生かしてブランド化すれば採算も取れるのではないか」と話した。
また、死刑囚が、懲役囚のような刑務作業に携わることがない現行の制度について「死刑囚でも働いて被害者に償いたい人はいるはず」として、死刑囚が働ける制度への変更も提案。「旧態依然とした考え方を変えていくべきだ」と訴えた。
杉さんは1960年から全国の刑務所や拘置所など54カ所の刑事施設を訪問。受刑者の慰問や現場職員との意見交換などを行ってきたことで知られる。【伊藤一郎】