・<夢としての野良猫。>
たしかに、だれにも飼われていない猫は、
いまもいるのだけれど、それは夢としての猫だ。
夢としての野良猫。
雨に濡れることも自由。
食べものにありつくことも自由。
戦って傷だらけになることも自由。
恋をしてこどもをつくることも自由。
クルマにひかれて
道路のまんなかで平らになることも自由。
人間たちに敵愾心を抱くことも自由。
夢としての野良猫。
しかし、夢のように猫は生きていても、
人と街は、夢のようには生きてはいない。
猫たちは、母のように夢を包み込んでくれる現実に、
保護されて暮らすことになった。
猫たちは、感謝をおぼえ、空腹を忘れた。
それでも、夢としての野良猫が街を走っている。
夢としての野良猫が、食べものを奪い、
人たちを睨みつけ、激しく恋をし、争っている。
憐れむものに牙を見せ、救おうとするものから逃げる。
それは、まるで夢のような存在だ。
それは儚く消えそうな小さな赤い炎だ。
夢としての猫がいることで、
街は夢のいる場所を保っているのだけれど、
いつまでもこのままであるとも思えない。
野良猫に憧れるんですよなんて、
弱々しい青年が言ったとさ。
クルマにひかれて平らになるって覚悟もないのに、
ことばとしての夢だけを追いかけている。
夢としての野良猫は、人たちの目を盗み、
塀に爪をかけ、なにかから逃げている。
夢としての人間は、なにをしているのだろうか。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
夢ってものはさ、なかなかワイルドで危険なものだぜぇ〜。
たしかに、だれにも飼われていない猫は、
いまもいるのだけれど、それは夢としての猫だ。
夢としての野良猫。
雨に濡れることも自由。
食べものにありつくことも自由。
戦って傷だらけになることも自由。
恋をしてこどもをつくることも自由。
クルマにひかれて
道路のまんなかで平らになることも自由。
人間たちに敵愾心を抱くことも自由。
夢としての野良猫。
しかし、夢のように猫は生きていても、
人と街は、夢のようには生きてはいない。
猫たちは、母のように夢を包み込んでくれる現実に、
保護されて暮らすことになった。
猫たちは、感謝をおぼえ、空腹を忘れた。
それでも、夢としての野良猫が街を走っている。
夢としての野良猫が、食べものを奪い、
人たちを睨みつけ、激しく恋をし、争っている。
憐れむものに牙を見せ、救おうとするものから逃げる。
それは、まるで夢のような存在だ。
それは儚く消えそうな小さな赤い炎だ。
夢としての猫がいることで、
街は夢のいる場所を保っているのだけれど、
いつまでもこのままであるとも思えない。
野良猫に憧れるんですよなんて、
弱々しい青年が言ったとさ。
クルマにひかれて平らになるって覚悟もないのに、
ことばとしての夢だけを追いかけている。
夢としての野良猫は、人たちの目を盗み、
塀に爪をかけ、なにかから逃げている。
夢としての人間は、なにをしているのだろうか。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
夢ってものはさ、なかなかワイルドで危険なものだぜぇ〜。
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