ことば:中国のフグ事情
毎日新聞 2012年06月26日 東京朝刊
◇中国のフグ事情
中国のトラフグ養殖事業は93年ごろ、北部の沿岸部で行われていた大正エビ養殖で伝染病が流行し、壊滅的な打撃を受けたのをきっかけに、対応策として94年に始まった。現在、養殖の中心地は北部の大連市、天津市などで、近年は沿岸部のほか、内陸部でも大規模な陸上養殖が行われている。04年、日本への輸出量は年3000トン超まで成長したが、06年以降は日本国内での供給過多と景気低迷などの影響で下落した。中国国内では原則的にフグ食禁止だが、政府の許可を得た高級料理店が一部あり、年間50トンほどが消費されている。