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野田首相“最後の説得”も…亀裂広げた!反対派猛反発

民主党臨時代議士会 異議を唱える議員ら
民主党臨時代議士会で、一体改革関連法案の採決に賛成するよう呼び掛けた野田首相の発言に異議を唱える議員ら
Photo By 共同 

 野田佳彦首相(民主党代表)は25日夕の党臨時代議士会で、消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法案に結束して賛成するよう要請した。法案への反対を表明している小沢一郎元代表のグループらを中心とする増税反対派に「身を切る改革をやり遂げないといけない」と“最後の説得”を行ったが、一方的な語りかけに終始。反対派議員からは怒号が飛んだ。法案は26日、衆院で採決される。

 「法案へのご賛同、心から、心から、心から!お願い申し上げます」

 小沢氏ら一部を除く民主党の衆院議員ほぼすべてが出席した代議士会。野田首相は「心から」を3度繰り返し、採決での賛成を強く訴えた。

 代議士会は、採決で反対や欠席などの「造反」を検討する議員が増えている状況を懸念した執行部が説明のため開いた。首相は増税先行だとの批判を念頭に「社会保障改革は何もやってない、という議論は違う。第1の目的であり、やり遂げていかなければならない」と強調。自民、公明との3党による修正合意に関しても「後期高齢者医療制度の廃止など、旗はおろしていない」と“丸のみ”でないと訴えた。

 “造反予備軍”は小沢グループ60人弱を含む60〜70人とみられる。うち離党の構えを示している議員はすでに40人超だ。

 自、公両党が賛成を決めており一体改革法案自体の可決は確実だが、造反者の離党が54人を超えれば与党は衆院で過半数を割り、野党が内閣不信任案を提出した場合、単独で否決できない。党分裂回避に全力を挙げる輿石東幹事長は「野田首相と私を信じて対応を一任してほしい」と話した。

 代議士会を“最後の説得の場”と位置づけた首相だが、反対派との溝の深さを露呈する結果に。「行政改革実現へ懸命に力を合わせてきたじゃないか。これからもそういう実績をつくっていこう」という首相の訴えに、反対派からは「どうやってやるんだ。何もやる気がないじゃないか」など怒声が。約1時間の代議士会は終始、紛糾した。

 小沢氏に近い川内博史衆院議員は「代表選演説では増税と言ってなかった首相が、きょうは“何となくみんな分かっていたでしょ”と言った。反対票を投じざるを得ない」。他の反対派は「人の気持ちを逆なでするだけの会だった」と話した。

 一方、首相はこの日の衆院一体改革特別委員会で、採決では「党の政策プロセスは完了しており党議拘束がかかる」と、強硬姿勢を示した。小沢氏が離党し新党を立ち上げても展望が見えないため、同調し離党することに二の足を踏む議員も多い中、あらためてクギを刺した。執行部は造反議員の切り崩しに躍起。攻防は大詰めを迎えた。

[ 2012年6月26日 06:00 ]

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