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インサイダー取引疑い SMBC元役員らを逮捕
6月25日 17時16分

インサイダー取引疑い SMBC元役員らを逮捕
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証券大手のSMBC日興証券の執行役員だった男が、証券会社が関わったTOB=株式の公開買い付けの情報を公表前に横浜市内の金融会社の役員らに漏らし、インサイダー取引をしていたとして、横浜地方検察庁は、元執行役員らを金融商品取引法違反の疑いで逮捕しました。

逮捕されたのは、SMBC日興証券の元執行役員、吉岡宏芳容疑者(50)、横浜市中区の金融会社役員、加藤次成容疑者(66)ら、合わせて4人です。
横浜地方検察庁の調べによりますと、吉岡元執行役員は去年2月、証券会社が関わった川崎市の物流会社の株式が公開買い付けされるという情報を公表前に金融会社の加藤役員らに漏らし、この情報を基に、加藤役員らは物流会社の株を購入したとして、金融商品取引法違反のインサイダー取引をした疑いが持たれています。
検察などによりますと、加藤役員らは、公開買い付けの公表後、値上がりした株を売却し、数百万円の利益を得ていたということです。
検察は、4人の認否についていずれも明らかにしていません。
加藤役員らは、吉岡元執行役員が関わっていたほかの会社の株も売買していたということで、横浜地方検察庁は取引の詳しいいきさつを調べることにしています。
吉岡元執行役員は、3年前にグループ会社のSMBC日興証券に出向する前、三井住友銀行の社内情報を外部に漏らしていたとして先月出向を解かれ、懲戒解雇されていました。

           
吉岡元執行役員が逮捕されたことについて、SMBC日興証券は「お客様や関係者の方々に心よりおわび申し上げます。引き続き、法令遵守意識の徹底や厳格な情報管理など、内部管理態勢の強化を図っていくとともに、今後の捜査の内容や本日設置した弁護士などによる調査委員会の調査結果も踏まえ、厳正に対処し、信頼回復に取り組みたい」とコメントしています。

           
逮捕されたこの元執行役員を出向させていた三井住友銀行は「逮捕を重く受け止め、関係者にご迷惑、ご心配をかけたことを深くおわびします。今後は検察の捜査に全面的に協力します」とコメントしています。

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