原爆集団訴訟:被爆体験者の健康被害認めず 長崎地裁

毎日新聞 2012年06月25日 14時36分

 長崎原爆の「被爆体験者」が国と長崎市、長崎県を相手に被爆者健康手帳の交付などを求めた集団訴訟で、第1陣原告395人(うち26人死亡)の判決が25日、長崎地裁であった。井田宏裁判長は原告が訴えた内部被ばくによる健康被害を認めず、全員の訴えを退けた。被爆体験者に対する初の司法判断。原告は控訴する方針。

 被爆体験者は長崎独自の制度で、爆心から12キロ圏内で原爆に遭いながら、国の指定地域外のため「被爆者」と認められていない。国は02年から支援事業を始めたが「原爆放射線の健康被害は認められない」として、医療支援を原爆のトラウマといった精神疾患などに限定している。

 原告は、原爆後に降った灰など放射線降下物で内部被ばくし、がんなど健康被害を受けたと主張。「被爆者」と認めて健康手帳を交付すべきだと訴えていた。国側は「被害を生じさせるような放射性物質の降下はなかった」と主張。被爆者援護法で定義される「被爆者」のうち、原告が「原爆放射能の影響を受けるような事情の下にあった者」に該当するかが争点だった。

【樋口岳大、釣田祐喜】

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