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番組の国会図書館保存構想、放送局側が反発「事後検閲につながる」
テレビやラジオの番組を「文化的資産」として国立国会図書館で収集・保存しようと国会議員が動き始め、これに放送局側が反発している。表向きの反発理由は「権利処理が複雑」だが、「番組の事後検閲につながる」と懸念の声も。ただ、放送済み番組は内容が問題視されても一般の視聴者が確認できない現状があり、「番組保存」をめぐる議論は深める余地がありそうだ。(織田淳嗣)
保存の動きは今年2月、長尾真・前国会図書館長(75)=平成19~23年度在任、元京都大総長=と、参院の図書館運営小委員長、藤本祐司議員(民主)らが保存の必要性について話し合ったのがきっかけ。5月10日には衆参両院の議院運営委員会の理事による検討会が行われ、今国会での国会図書館法改正を目指すことで合意した。
5月31日、放送局に説明会を行ったところ、局側はこれに反発。NHKの松本正之会長は6月7日、「番組の保存、利用には権利保護の問題など多くの課題がある。広く意見を聞き時間をかけて検討してほしい」と述べ、民放連も同日、慎重な対応を求める意見書を国会図書館に提出した。
検討中の新制度では、番組は国会図書館が一括して録画・録音し、保存。利用は館内視聴に限定し、コピーは認めない。対象は在京地上波テレビ7局、衛星テレビ7局、首都圏で受信可能なAM・FMラジオで、CMも対象となる。
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