不正B−CAS:販売容疑で逮捕…全国初、京都府警
毎日新聞 2012年06月19日 12時04分(最終更新 06月19日 13時11分)
デジタル放送を視聴するためにテレビなどに差し込む「B−CASカード」を巡り、有料放送を無料で見られるように不正にデータを書き換えたカードを販売したとして、京都府警サイバー犯罪対策課などは19日、西東京市ひばりが丘北、職業不詳、小林一幸容疑者(43)を不正競争防止法違反容疑で逮捕した。不正B−CASカードについては、国が調査している。府警によると、摘発は全国初という。
府警は、ネット上で不正な書き換えに関する情報を公開したとして、他に2、3人を同容疑などで捜査しているほか、カード購入者6人についても電磁的記録不正作出・同供用容疑での立件を視野に調べている。
小林容疑者の逮捕容疑は、不正カードをインターネットのオークションに出品し、5月19日に1枚6万4800円で落札した名古屋市の男性(66)に郵送したとされる。容疑を認めているという。
府警によると、小林容疑者が販売したカードは「BLACK−CAS」カードと呼ばれ、今年4〜5月、6万〜8万円台で落札されていた。
総務省などは、有料番組を契約しなくても見られる海賊版カードや、データ改変の情報が出回っているとして調査していた。【堀智行】