中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大リーグ】

青木忍法”4盗塁3安打の術” ニンジャが足で魅せた!!

2012年6月25日 紙面から

◇ホワイトソックス8−6ブルワーズ

ホワイトソックス戦の3回、死球で出塁後、二盗を決めるブルワーズ・青木(共同)

写真

 ニンニン。ニンジャ青木が足でも魅せた!! ブルワーズの青木宣親外野手(30)は23日(日本時間24日)、シカゴでのホワイトソックス戦に1番左翼で先発し、日米通じて自身最多の1試合4盗塁を決めた。メジャー12年目のマリナーズ・イチロー(38)ですら過去2度しかマークしておらず、走攻守の三拍子がそろった万能ぶりをチーム内外に印象付けた。打撃では第3打席で15打席ぶりに安打をマークするなど4打数3安打2得点で7日のカブス戦以来今季4度目の“猛打賞”も記録した。

 抜き足差し足…。同僚から「ニンジャ」の愛称で呼ばれる青木が脱兎のごとく駆け抜けた。3回1死に死球で出塁するとけん制球もなんのその、2球目に悠々と二盗に成功した。

 時事電などによると「最近はチームに貢献できていなかったから、塁に出たら走ろうと思っていた。(盗塁は)持ち味だし」。三進後、主砲ブラウンの中前適時打でチーム2点目のホームを踏んだ。1回先頭の打席で遊飛に倒れ、18日のブルージェイズ戦でセーフティースクイズを決めたのを最後に13打席連続で出塁なし。久々に出塁するとその後はいだてんぶりを容赦なく発揮した。

 中前打で出塁した5回に再び二盗を決め、次打者モーガンの左前打で生還。8回にはこの日3安打目となる右前打を放ち、すぐさま二盗、三盗とまるで「分身の術」を繰り出しているかのようだった。1試合4盗塁はヤクルト時代も含めて自己最多で、過去2度記録しているイチローに並ぶ日本人メジャー選手のタイ記録となった。

 実力が認められて6月に入ってからはレギュラー扱いとなり、欠場した試合はなし。自分でも気づかないうちに疲労がたまっていた。最近は結果が出ず、焦りも感じていたが、武器の一つ、足でリズムをつかむことができた。チームは終盤に競り負けたものの「ある程度貢献できたと思う。出塁して走れたことで気持ちも落ち着いた。いいきっかけにしたい」。その顔に充実感が漂った。

 ヤクルト時代の2006年には年間41盗塁で盗塁王に輝いた。塁間タイム3・9秒はイチローの同3・6秒に及ばないものの、スタートの良さや距離ロスの少なさなど“走”合力では先輩をしのぐほどだ。

 足にスランプはない。相手投手のモーションを盗む抜群の“忍び足”でチームの得点力を引き上げる。

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ