菊地容疑者を再逮捕…ＶＸ襲撃事件の殺人と殺人未遂の疑い

　警視庁は２４日、オウム真理教が１９９４～９５年に起こしたとされるＶＸ襲撃事件の殺人と殺人未遂の疑いで、元信者菊地直子容疑者（４０）を再逮捕した。地下鉄サリン事件の殺人容疑などについては、東京地検が同日、処分保留とした。

　再逮捕容疑は、村井秀夫元幹部（故人）らの指示を受け９４年１２月１２日、大阪市淀川区の路上で、教団からスパイと疑われた会社員浜口忠仁さん＝当時（２８）＝の後頭部に注射器で猛毒のＶＸ溶液をかけて殺害したほか、翌年１月にかけ、東京都内でオウム真理教被害者の会（現家族の会）会長の永岡弘行さん（７４）ら２人を同様の方法で殺害しようとした疑い。

　警視庁によると、菊地容疑者は土谷正実死刑囚（４７）らとともに、ＶＸの製造に関与したとされるが「自分が事件に関わったかどうか分かりません」と供述している。

　菊地容疑者は９５年５月に特別手配されたが、１７年間にわたって逃亡。今月３日に潜伏先の相模原市で発見され、サリン事件の殺人容疑などで逮捕された。東京地検は２４日、菊地容疑者をかくまったとして、犯人蔵匿罪で内装業高橋寛人容疑者（４１）を起訴した。

　警視庁によると、菊地容疑者はサリン事件について、サリン製造への関与を認めた上で「当時は何を造っていたかは知らなかった」と供述した。

　菊地容疑者は９５年５月、書籍をくりぬいて爆発物を仕掛けた小包を都庁に郵送、開封時に爆発させて都庁職員（当時）に重傷を負わせた事件でも殺人未遂容疑などで逮捕状が出ている。

（2012年6月24日22時35分  スポーツ報知）

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