NHK宮城県のニュース　仙台放送局

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被災農家の水耕栽培施設完成

津波の被害を受けた農家が、名取市に造っていた水耕栽培の施設が完成し、来週末から本格的な栽培を始めることになりました。
この施設は栄養分を溶かした水で野菜など栽培する、水耕栽培用のハウス３棟で、津波の被害を受けた名取市の田んぼにつくられました。
広さはあわせて６０００平方メートル、レタスの場合１年間に１２０万株の栽培が可能です。
仙台市の農家３人で設立した農業法人が栽培を行い、収穫した野菜は大手外食チェーンなどに販売することにしています。
２３日は施設のお披露目が行われ、参加した人たちは施設を見学したあと、試験的に栽培されていたレタスや水菜などを試食しました。水耕栽培は土を使わないため、津波による塩害に苦しむ被災地の農業の復興につながると期待されていますが、ハウスの建設などにかかる多額の資金の確保が課題となっています。
農業法人では、国や県の補助金を受けて建設費用の４分の３をまかない来週末からの本格的な栽培の開始にこぎつけました。
大手外食チェーンの社長は、「とても美味しいです。しゃきしゃきしていました。農業の復興に向けてわれわれも協力できればと思います」と話していました。
農業法人の社長の瀬戸誠一さんは「不安もありますが、今は前を向くだけ。頑張って成功させて後継者を育てていきたい」と話していました。

06月23日　17時30分

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