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震災がれき受け入れ正式表明 北九州市長

2012年06月21日

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議会でがれきの受け入れを表明後、会見する北橋健治市長=20日午前11時45分、北九州市役所、藤脇正真撮影

 北九州市の北橋健治市長は、東日本大震災のがれき受け入れを表明した20日の市議会で安全性を強調しながら、風評被害について引き続き説明を重ねると力説した。市に受け入れを求めた議員たちは歓迎したが、傍聴席にはまだ反対の声もある。

 受け入れをめぐる北橋市長の説明は約15分間にわたった。傍聴席から反対派の怒号が飛ぶなか、「北九州を未来にわたり放射能で汚すことは断じてない」と選挙演説のように絶叫しながら、原稿を読み上げた。

 広域処理の必要性、安全性の確保、風評被害への対応という三つの論点を示し、一つひとつに対して検討結果を説明した。

 農水産業を中心に風評被害を心配する人はまだ少なくない。市長は「不安を完全に払拭(ふっ・しょく)できたとは思っていない」と認めたうえで、「引き続き誠意を持って、説明、意見交換を続けていく」と力を込めた。

 137席ある傍聴席はほぼ満席。八幡東区の無職男性(72)は「被災地を少しでも手助けできるなら、がれきを受け入れたい」と話した。反対運動を続けている門司区の村上聡子さんは「今日の市長の説明は到底、納得できない。受け入れが最初から決まっていたと感じる。安全性などについて、もう一度、市民と一緒に議論していかないといけない」と話した。

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