宮城県沿岸部に位置する、石巻市内の土壌調査結果です。
個人が特定される恐れのある場合など、本筋から離れた議論を避けるため、採取場所の詳細は公開できませんのでご了承ください。
①石巻市A地点
表土5 cm 個人宅・波がきていない地域・雨どいの下などは避けた土(8月中旬採取)
セシウム134 440 Bq/kg
セシウム137 560 Bq/kg
セシウム合計 1,000Bq/kg
㈱八進さまにて
EMFジャパン製EMF211型γ線スペクトロメータ Nalシンチレーション を用いた測定法
この数値に、原子力安全委員会の計算である×65 を用いまして、1平方メートルあたりの汚染数値(Bq)を 計算しますと、
1,000×65= 65,000 q/㎡、となります。
②石巻市B地点
表土5 cm 個人宅・波が来ていない地域・雨どいの下などは避けた土(8月中旬採取)
セシウム134 240 Bq/kg
セシウム137 310 Bq/kg
セシウム合計 550 Bq/kg
㈱八進さまにて
EMFジャパン製EMF211型γ線スペクトロメータ Nalシンチレーション を用いた測定法
この数値に、原子力安全委員会の計算である×65 を用いまして、1平方メートルあたりの汚染数値(Bq)を計算しますと、
550×65= 35,750 Bq/㎡、となります。
※A地点とB地点はさほど離れた場所ではありません。(数キロ範囲)
汚染はまだらであることがよく知られていますので、実測値ではありますが、付近一帯につきましては参考にされる程度でお考えください。
A地点の数字は、チェルノブイリを参考にしますと、37,000~185,000Bq/㎡の汚染区域に該当します。
B地点の数字は、チェルノブイリを参考にしますと、37,000~185,000Bq/㎡の汚染区域をわずかに下回っています。
有識者の先生方の見解を伺っておりますと、40,000Bq/㎡を超えると、これは逆に病院の放射線管理区域(レントゲン室)にいた方がまだよい、とのこと。なぜなら、これ以上の汚染があるときに、水やせっけんで十分におとさなければ、放射線管理区域から出ることは許されず、もちろんその中で、食べたり飲んだりもできない。これは法律で決まっていて厳密にやってきたことだ、ということです。
石巻市では、がれきは早く片付いたものの、地盤沈下した地域は高潮などで何度も被害を受け、なかなか復興の先がみえないようです。
10月11日にはすべての避難所を撤退したとのことで、300人あまりの避難生活者は退去を余儀なくし、公民館などに移られました。
幼稚園などでは放射線に対する対策をたてているところもあるようですが、子どもにとってどのくらいのリスク軽減が計れるか、模索中なようです。