姫路の自転車側溝転倒:市を賠償提訴 男性「道路管理、不適切」 /兵庫
毎日新聞 2012年06月23日 地方版
姫路市仁豊野の市道で先月、近くの男性(72)が自転車ごと側溝に転倒しけがをした事故で、道路管理瑕疵(かし)を主張する男性が市に61万円余りの損害賠償を求める訴訟を22日、姫路簡裁に起こした。
姫路署によると、発生は5月25日午後5時ごろ。男性は、対向車を避けるため乗っていた電動自転車を市道(幅3・6メートル)の端に止め、左足を着地させようとしたが、自転車ごと側溝側へ落ちた。
訴状などによると、側溝にあったはずの蓋(ふた)(幅45センチ)が5・8メートルに渡って外されており、転倒してけがをしたのは市が適切に道路管理をしなかったことが原因、としている。診断書では、右前胸部打撲傷で加療中。
毎日新聞の取材に、男性は「鉄製の網状蓋やコンクリート製の蓋があったのに、事故時はなかった。市には自己責任と言われたが、高齢者にとっては不安だ。道路はより安全に管理してほしい」。
一方、道路管理課は「側溝は通行場所ではない。足下を注意してもらえれば転倒しなかったはず。訴状は届いていないが、管理瑕疵はない」とそれぞれ答えた。
側溝には今月12、13両日で市がコンクリート製の蓋を取り付けた。【高橋一隆】