日立製作所（6501）の中西宏明社長は22日午前に開いた株主総会で、国内の電力について「原子力抜きで成立するとは考えていない」と述べた。原子力事業と自然エネルギー事業については「両方やる」との方針を改めて示した。
東京電力福島第１原子力発電所の事故を受けて、株主から原子力事業の継続について質問が相次いだ。中西社長は「原子力は人類に必須のエネルギー源だ」と強調した。核廃棄物の最終的な処分地が決まっていないとの指摘には、羽生正治執行役常務が「その通りだが、今後の技術開発によって（環境などへの）影響ができるだけ小さくなるようにしたい」と答えた。
このほか株主からは、欧州での事業環境や充電式電池への取り組みについての質問に加え、テレビ事業の継続を求める声が出ていた。
株主総会は午前10時に始まり、午前11時43分に終了した。会社提案である取締役選任の議案は可決、株主提案である定款の一部を変更する議案は否決された。〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕
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