2人起訴内容認める 住宅ローン詐欺初公判

 返済能力があるように装いJA住宅ローンを利用して3700万円の貸し付けを受け、詐欺罪に問われた、ともに和歌山市の建築業、松田義男こと朴義男(53)と無職、逸見将功(53)の両被告の初公判が22日、和歌山地裁(河畑勇裁判官)であった。

 2人は「間違いありません」と起訴内容を認めた。検察側の冒頭陳述などによると、2人は共謀し平成18年2月7日、同市内のJA和歌山の支店に対し、逸見被告の同16年の収入が400万円未満であるのに、693万円あったとするうその源泉徴収票などを作成し提出した。その後同18年中に3回に分けて申請満額の貸し付けを受けた。

 公判では、逸見被告に多額の借金があり、貸し付けを受けて建てた新築住宅を他人に貸して家賃収入を得ようとしていたことが明らかになった。また、2人は3700万円のうち、土地取得、建物建築などに要した費用を除いた約1500万円を分け、松田被告が約1200万円、逸見被告が約300万円の現金を得ていたという。

 逸見被告の返済に関しては、平成18年9月分から滞納になっていた。