増税反対派の心配は鳩山氏の〝裏切り〟
2012年06月22日 18時00分
民主党の政調合同会議が週明けに、都内のホテルで行われたが、社会保障と税の一体改革関連法案の党内取りまとめはできなかった。
自民、公明との3党合意による修正案に対する反対が続出。消費税増税反対派は「よく粘った」と自画自賛しているものの、鳩山由紀夫元首相(65)の〝裏切り〟は大丈夫なのか。
午後6時から始まった会合は午後9時に休憩。約30分後に再開した途端に前原誠司政調会長(50)から突然の打ち切り宣告があった。反対派議員は「賛成派は全く意見を言わないから不思議だ。意見のほとんどが反対だった。前原氏に一任なんてできっこない雰囲気だった」と明かす。
党幹部によると、休憩中に前原氏と輿石東幹事長(76)の電話会談が行われ、そこで打ち切りが決まったという。
この日だけ見れば、反対派の思惑通りに進んだが、懸念もある。鳩山氏の存在だ。過去に菅直人前首相(65)と小沢一郎元代表(70)が代表選で激突することを避けるため調停役を名乗り出たり、菅前首相への不信任案に対し、直前で否決に転じたりと、鳩山氏は党内をかき回してきた。
今回も野田首相と小沢氏の仲介役を志願するなど、危険な動きをしていた。反対派のふりをしているが、いつ裏切るか分からない。
鳩山氏は同日、別の会合で「消費税は単なる政策の一つ。賛否はあってしかるべきだ」と造反議員の処分はするべきではないと発言している。ある小沢系議員は「もう誰も鳩山氏の言うことは当てにしていない。今度こそ大丈夫だ」と胸を張るが果たして…。
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