チアチア族の教師たち、ハングル研修のため来韓

ハングルを学び始めて2-3カ月

授業はインドネシア語で、ソウル市が研修プログラムを提供

 19日午前、韓国外国語大本館の講義室では、学生4人だけがハングルの授業を受けていた。講師がホワイトボードに大きく縦線を書き、その後右の横に短めの横線をつけて「ア」の音を表す母音を書いた。

 「右側ではなく、このように左側に横線を書くと「オ」という母音になります」。学生たちは指で空中に一生懸命、縦線、横線を書きながら講師の後に続いて発音した。

 この学生たちはインドネシア・スラウェシ州バウバウ市の小中学校教師。わざわざ遠い韓国までやって来てハングルを学ぶ理由は、バウバウ市に集団で居住する少数民族「チアチア族」が2009年、ハングルを公式文字として採択し、これによってバウバウ市とソウル市が交流協定を結んだためだ。

 人口8万人にすぎないチアチア族には固有の文字がない。今までアラビア文字やローマ字、平仮名などを借りて使ってみたが、破裂音(k、t、pなど息を鋭く破裂させることで発音する子音)が強いチアチア族特有の発音のため、表記に向いていなかった。チアチア族は協議の末、ハングルが自分たちの言語を表記する上で最適な文字だと判断し、ハングルを公式文字として採択した。その後、現地でハングルを教える学校が増加している。

 しかし、現地の教師たちがハングルを学ぶには、現地での情報や講義のための人材がかなり不足しており、教師たちが教え子にハングルを教えるのにも非常に困難を来していた。この問題を解決しようと、ソウル市が滞在費と航空運賃を負担し、学校の長期休み期間中に教師研修プログラムを提供している。現地の教師たちが団体でハングル研修に訪れたのは、今回が初めてだ。

呉允熙(オ・ユンヒ)記者
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