中国杯観戦記(1)
テーマ:海外観戦レポ今回は行き先が上海なので、会社帰りに成田の夜便で向いました。
同行者は長年にわたり付き合いのある、実妹(笑)
妹はいわゆるフィギュア・スケートにはまったく興味がありませんが
日本で高いチケットを買う気はしないけど、海外で観光がてら安い価格で観られるなら
行ってみたい、ということで今回同行してくれることになりました。
5つ下とはいえ、英語ペラペラ、留学経験もあり、海外渡航数は50回を超える妹が一緒ということで
私もすっかり大船に乗った気になっていたのですが
まさかこんなトラブル続きの旅になるとは…
飛行機は妹はJAL、私はデルタと往きも帰りも別々の便。
でも空港は同じ上海浦東国際空港だし(ターミナルは別)、到着予定時刻も15分差、
ということで、先に着く妹が私のターミナルまで移動して
出口付近で落ち合うことになりました。
実際のところ、安心と信頼のJAL様はきっちり定刻に出発・到着となったのに対し
私のデルタは、出発が30分遅れたのに現地には予定より45分も早く着くという謎現象が…。
15分遅く着くハズの私が逆に妹を30分以上待つハメになりましたが
なんとか無事合流。
空港から小1時間のホテルにも、タクシーで問題なく到着しました。
(ちなみに深夜料金で1600円くらい。安っ!)
夜11時過ぎのチェックインになったけど、ほぼ予定通りの時間だし
良かった良かったとい思いながら、レセプションに日本の代理店で予約した
5泊分のバウチャーを渡したところ…
「あなたの予約はキャンセルされています(英語)」
は?
「部屋自体は空きあるので泊まれますけど、当日料金なので1泊3万円になります」
ええええ?!
(ちなみに私の予約の場合、1泊1万5千円になります。つまりほぼ倍額)
もちろん私はキャンセルした覚えなんてないです。
ホテルの予約にリコンファームが必要なんてバウチャーのどこにも書いてないし
仮にもし何かの手違いでキャンセルボタンを押したとしても
日本の代理店ならまず絶対、自動送信のキャンセル通知が届くハズです。
「そんなハズはない」「全く身に覚えがないのでもう一度予約フォームを確認してほしい」
「予約名が見つからないのをキャンセルしたと解釈してませんか?」
そう妹がきっちり英語で抗議し、パスポートも決済用のクレカも見せましたが
「いいえ、確かにあなたの名前で10月30日にキャンセルされています」
と日付まで出して、キッパリ言い切る女性スタッフ(笑顔なし)…。
「どうしますか?とりあえず今日1泊だけにしておきますか?」
他のホテルを探そうにも、こんな深夜に下調べもしていないのに
今更動く気力もないです…。
とにかく明日朝すぐに代理店に連絡を入れることにして
泣く泣く1泊分の決算をクレカで済ませました…。
部屋に入ると、即効でPCを開き、もう一度予約サイトの概要や
もらったバウチャーや予約メールを確認する私達。
「予約は確約されました」「決算が済みました」という内容のメール。
やっぱりどこをどう読んでもこちらに不備があるようには思えません。
そしてよくよく見たら、バウチャーの一番下に「緊急24時間サポート」の
電話番号(上海市内用)があるのを発見。
自分の携帯でかけると余計な国際料金がかかるので
すぐさまレセプションにリターン。
さっきの無愛想な女性スタッフに「この緊急連絡先に電話してくれ」
とお願いしてみるものの、面倒くさそうに1回かけて、それが通話中だった時点で
「Nobody」
の一言で済まされてしまいました。
不安でちょっと切れ気味の私に対し、「もういいよ。とにかく明日動こう」と冷静な妹。
思えば今回の旅は終始こんなカンジでした。
不可抗力とはいえ、年下の妹に尻拭いばかりさせてしまい
本当に申し訳なかったです
もし本気で予約が取り消されているなら、5日で15万円も払うハメになる…。
格安ホテルがゴロゴロしてる上海で、そんな馬鹿馬鹿しいマネはしたくない。
となると、明日は観光よりまず先に宿を探さなければならない…
そんな不安を抱えながら、とりあえず代理店の担当者宛にことの顛末をつづった
メールを送信し、かなり遅い時間に床に着きました。
上海2日目
今回、私は「日通ペ○カン・トラベル」という旅行代理店のHPからホテルの予約をしたのですが
(ドル価格のここが同じホテルでも一番安かったから)
担当の吉田さん(仮名)は本当に優秀な方でした
朝、上海オフィスに出勤した吉田さんは、真っ先に私達のメールをチェックし
『私達の予約は一切取り消されていない。決算も済んでいる』
という事実を確認すると、私達が遅い朝食を取ってる間に、メールの返信よりまず先に
ホテル側に猛烈抗議&真相究明の電話をしてくれたのでした…。
食事を終えて部屋に戻ると、ちょうどレセプション経由で吉田さんから電話が来て
「この度は本当に申し訳ありません!シロ様の予約は確かに弊社で承っています!
詳しい事情は調べ中ですが、今回の件は完全にホテル側の勘違いです。
キャンセルの日付まで言ってきたということは、恐らく別の予約者と間違えたのではないかと…。
もちろん昨夜お支払いした1泊分の代金は既にホテル側に取り消しさせました。
明細をレセプションで受け取ってください。また今回の件はホテル側になにかしらの
お詫びをするよう、きつく言い渡しております。この度は楽しいご旅行中、本当に申し…」
とにかくこれ以上にないくらい腰の低い、かつ迅速丁寧な対応をして下さいました。
その後もこまめに連絡を下さり
(私達の電話代やメール受信代がかからないよう、あちらから部屋にかけてくれる)
ホテル側から侘びの言葉なんて全くない上、こちらからそれを問いたら
「原因は担当スタッフとお客様のミスコミュニケーションですね」とシレッとした顔で言われた(実話)
と伝えると、再び猛烈抗議の電話を入れてくれたりと
その仕事の速さといい、物腰柔らかなスマートな口調といい、英語や上海語の堪能さといい
「もう私、吉田さんに惚れそう…」
「吉田さんほどの出来る男に、アホな中国人の尻拭いなんて仕事、似合わないよね」
などと勝手なことを言いまくる私達でした。
本当に今回の件は日通・ペ○カン・トラベルさんには感謝しています。
というか日通さんは別に何も悪くないです。
悪いのは
まぁ、日通さんがそこまでしてくれても、結局ホテル側がやったことなんて
やっつけ感満載のウエルカムフルーツ(?)↓だけだったんですが…。
<参考画像>
うん、なんかこう…せめて皮剥こうよ…?みたいな。
夕方、観光から帰ってきた私達が、これを見た時の脱力感たら…。
とはいえ、吉田さんの尽力により、とりあえず宿の心配はなくなったので
気持ちを切り替え、市内観光に出かけることに。
試合は明日からなので、この日は丸1日観光に費やせます。
まずはタクシーで外灘(ワイタン)へ。
どんより曇った外灘。
私が中国を訪れたのは約16年ぶりですが(その時は上海・桂林・西安・北京を巡るツアー)
外灘は前回来た時もこんな天気だった気がします。
しかし今回の滞在期間中の予報は、全て「雨or雨のち曇」。
雨がパラつかないだけマシなのかもしれません。
とはいえ、西洋建築建ち並ぶ沿岸は、横浜人(ハマっ子)の私達からすると
関内の街並みをもっと大規模にした感じで、それなりに情緒を感じました。
埠頭も(汚いけど)解放感あります。
対岸の浦東のビル群
一番左にあるのが東方明珠塔。
老上海(オールドシャンハイ)Fanにとっては悪の化身とも言えるこのタワーも
霧雨のため、2個ある球体のうち1個しか見えてません。
こんな無粋な物いらねーよ!と思っていたものの、せっかく来たのに見えないとなんか悔しい。
自称「晴れ女」の名にかけて、滞在中に絶対全景を拝んでみせるとリベンジを誓います。
和平飯店(旧 サッスーンハウス)
老上海Fan&香港映画好きなら、外灘に来たら絶対寄りたい場所です。
古き良き上海のレトロモダンな雰囲気を残す老舗ホテルで
数々の上海映画のロケ地にもなっています。
つい最近改修工事を終え、リニューアルオープンしました。
正面玄関入ってすぐのメインエントランスは残念ながら撮影禁止。
(というかそんなことをしてる雰囲気でもない)
こちらは裏側の小さなエントランス
メインエントランスのクラシカルな雰囲気に観光客丸出しで見惚れていると
すかさず長身細身の若いボーイ(※イケメン)が笑顔で寄ってきます。
「何かお探しですか?ご案内致します(英語)」
と柔らかな口調で話しかけられ、カフェに行きたいと答えれば
親切丁寧に案内してくれるのでした。
(妹曰く、上海滞在中、唯一見かけたハイソ系中国男子とのこと)
案内中、ニコヤカな笑顔で「Are you Japanese?」と聞かれましたが
きっとそれだけこのホテルは日本人客(特に老上海が好きという層)が多いのでしょう。
ホテルのギャラリー
隠し部屋のような小さな階段を上るとあります。誰でも入れます。
観光地のど真ん中ということで、窓の外を覗けば、ガイドさんに引率された
中・韓・日の団体ツアー客がぞろぞろと列をなして歩いていて
まるでここだけが別世界のような静けさでした。
ホテルを出で、外灘を背にずんずん歩くと、いつの間にかそこは南京東路。
日本でいう新宿とアメ横を足して割ったようなストリートで、活気はあるけど
私達的にはイマイチ購買意欲をそそる物がなく、スルーしてしまいました…。
お腹が空いてきたので、途中でタクシーを拾い、豫園へ向かいます。
クラシカルな建物に、デカデカとFANCLの看板。
後ろには変なUFOみたいなビルが見えてるし…。
ちなみに中国の高層ビルの先端に変な形状の物が多いのは、主に風水的な理由によるものだとか。
上海一の観光地・豫園
ここも16年前に来ており、なんとなく覚えています。
日本でいう浅草のようなコテコテの観光地だけど、伝統的な中国建築・庭園あり
食事処や土産屋もあり、各種イベントありで、誰が行ってもそれなりに楽しめる場所だとは思います。
まずは観光もそこそこに、豫園一有名な小龍包の店「南翔饅頭店」に突撃。
蟹肉・蟹ミソ入り小龍包(48元)と海老入り小龍包(40元)
箸休めで選んだ玉子スープはいらなかったかも…(不味くはないけど、薄い)
一番値段が高い3階に案内されたのに、「えっ、この場所で、この味でこの値段!?」
と言うくらい美味い、安い。
正直、観光地の有名店ということで大して期待していなかったのですが
普通に美味しい上、良心的な価格で、ビックリです。
1階のテイクアウト専門店は同じ品が半額ということで、とんでもない長蛇の列でしたが
それも納得…。
たまたま席の目の前が職人の作業用ブースだったので、窓越しにパチリ。
日本語メニューもあって、混雑のわりには接客もまぁまぁ。
量も2人で2種の小龍包でちょうどいい感じ。逆に3人で3種はお勧めしません。
(いくら美味しくても全部小龍包だと、舌が飽きるので…)
口直しを頼もうにも、スープと肉まん系しかなくて
その肉マンも、実際は巨大な小龍包みたいなものなので、味は変わらないです。
そこが少し難点かな…?でもまた行ってみたいです
腹を満たした後は、せっかくなのでメインの庭園も見学してきました。
(入場料は別料金で40元)
皇帝に遠慮しながら作ったという「龍壁」
貴重な観光名所で堂々とくつろぐ中国人
貴重な観光名所でくつろぎ過ぎな中国人
コースを4分の3ぐらい回ったところで、ふいに中国人スタッフに声をかけられます。
「日本人デスカ?入場券アレバ、オ茶ヲタダデ飲メマスヨ!」
そういって、盛んに目の前の建物(後から調べたら蔵宝楼茶園という茶館でした)
へ誘導してきます。
こんな観光名所で無料のお茶の誘い…。しかも日本人限定?
いかにも怪しい話ですが、ちょうど雨がパラついてきたのと
喉が渇いてきたということもあり、妹に素早く相談。
「どうする?ちなみに私、勧誘系は一切引っかからないタイプだけど」
「私も鋼の精神力だよ。いいんじゃない?軽く飲んで帰れば」
というワケで誘われるままに入店。
フリーツアーで来たっぽい中高年3人組と、いかにも空いた時間に寄ってみました的な
出張族のスーツのおじさんと、日本人ばかり6人で席に着きました。
丸暗記っぽい日本語で淡々とお茶の説明をする若い女性スタッフ。
普通の茶館で、お茶も販売していましたが、特になんの勧誘もなかったです。
私達が全員、カケラも買う気を見せなかったせいかもしれませんが…。
結局2杯ほど頂いて、席を立ちました。
庭園を出ると、そのままお土産ストリートに出る構造になってます。
中国人はスルーする人も多いけど
中華的なお土産を求めている外国人観光客にとっては、なかなか面白い物も売ってます。
ただし、買いたい場合は徹底的に値切りましょう。
遠慮は無用です。
はっきり言って、豫園の土産屋なんて上海一のボッタクリ価格です。
あちらも心得たもので、ちょっと品物を手にしていると、即効で電卓を出してくるし
最初に金額を提示して、渋ると「いくらなら買う?」と聞いてきます。
ちなみに私はこのパンダのヌイグルミを翌日の試合の投げ込み用に調達したんですが↓
120元のところを40元(約500円)で購入しました。
でも最初に「30元にして」と言っちゃったんですよね…。
甘かったです。12元と言っておくべきでした。
正直それでもまだ店側に利益があるんですが、間違いなく嫌な顔をされるので
そういうのが堪える人はヤメといた方が無難かもです
ちなみに同じ店でこんな物も買いました↓
老上海時代の女優さんのポスターがプリントされたトランプ。
コレ系のグッズは結構持ってる管理人ですが、お姉さんの「全部違う柄だから!」
という売り文句にほだされ、75元を45元程度で購入。
帰国して封を開けたら、本当に52枚全て違う柄で、買っておいて良かったと思ってます
他にもポストペット・モモとミッキーマウスのコラボ(勝手に)グッズなどを
眺めたり、値切ったりしてたのですが、雨が激しくなってきたので
ほどほどのところで豫園を後にしました。
タクシー受難
タクシーが日本と比較にならないほど安い中国。
この日も移動といえばもっぱらタクシーで、メトロの場所など調べもしてなかったのですが…。
豫園から直接ホテルに帰ろうとしたところ、場所が悪いのか、雨が降ってきたからか
今までとはうって変わって、なかなか捕まらないタクシー。
気付けば地元・中国人ですら必死の形相で止めにかかっています。
そんな中、なんとか止まった1台に大喜びで乗り込んだんですが
タクシーの運ちゃん(50前後)は、ホテルの場所がよく解らないらしく
渡した紙(ホテルの中国名と地図入り)を見て、嫌そうな顔をします…。
すると、突然窓の外を叩く音が。
見れば、中国人が「乗せて!」とアピールしてます。それを見た運ちゃん
「おい、お前ら降りろ!こっち乗せるから!」
(言葉は解らないけど、ジェスチャーと声色で解る)
ええええ!?やっと捕まえたのに?しかも一度乗せといて乗車拒否?
あわててもっと詳しいホテルの地図を見せようとすると
更に怒って「いいから降りろ!」と怒鳴りつけてきます。
日本ではありえないその対応に私達が唖然としてると、ふいに
「どうしました?大丈夫ですか?」
と声をかけてくる日本人女性が…。
こちらがなにやらモメてるのを見ると「とにかく降りた方がいいですよ」とアドバイス。
そして私達が退くのと入れ違いに、嬉々として乗りこんでくる中国人。
静止する間もなくあっという間に去っていくタクシー。
呆然とする私に
「残念だけど、中国ではこういうこと良くあるんですよ…。
多分知らない場所に行くのが面倒くさかったんだと思いますよ」
と、フォローの言葉をかけてくる女性。
その後も雨の中、5分ほどネバってみたものの、捕まえれそうにないので
女性のアドバイスに従い、メトロで帰ることにしました。
一旦豫園に戻ることになりましたが、幸い観光客の後を適当に着いていったら
簡単に最寄り駅に辿りつけました。
メトロ自体は日本より綺麗だし、システムもとても簡単。タクシーより早く安く帰れそうでしたが
昨夜からのホテルの対応といい、先程の運ちゃんといい
いわゆる「チャイナ・クオリティ」という物を
嫌というほど体感させられた我々は、かなりテンションが落ちていました。
特に「頭は私の100倍回るけど、体力はない」妹は、かなりグッタリきてる模様。
ホテルまでの道のりをガイドブックで確認している私に、ふいに
「マッサージ屋に行きたい…」と言い出します。
ちょうどホテルの帰り道にあったので、寄ってみた「古都梅」さんは
なかなかナイスなマッサージ店でした。
日本の昔の湯屋のような1軒屋で、1階には、市松人形やら暖簾やら
至るところに日本グッズが置かれていました。
スタッフは若い女性ばかり。全員簡単な日本語を喋れます。
接客もとっても日式。
超高級店というわけではありませんが、寝巻きに着替えさせられ後は
十分清潔な個室のベッドで、ゆっくり丁寧にマッサージしてもらえました。
静かな個室で、1時間じっくり揉んでもらい、お値段はたったの80元(約1000円)
(ちなみに足ツボだけなら60元。こちらはこちらで、かなり集中的にやるらしいので
次回あれば、是非挑戦してみたいです)
華奢で大人しいお嬢さん達は、皆とても強い力でガッツリ揉んでくれるし
妹が背中のマッサージでくすぐったがって爆笑してるのを
ふふふっと笑ってるのもいい感じ。(ちなみに私は妹が笑いこけてる横で爆睡中)
帰る頃には、先程までの疲労感がすっかり消えていました。
また行きたいお店です。
まぁ、そうやって身も心も軽くなって、ホテルに戻ったら
例のウエルカム・フルーツ(?)がお出迎えで、ヘナヘナと力が抜けたんですけどね…。
いろいろと「中国式」に翻弄された1日でしたが、明日からはよいよ中国杯。
気を取り直して挑んだハズが、また嫌とゆうほど中国式に振り回されるハメになるとは
この時はまだ知るよしもないのでした…。
(続)
1 ■無題
お疲れさまです!
記事楽しみにしていました。
読んでていらいらしたんですが
これってぼったくりってやつですか?
よく海外で日本人相手のやつ・・・
アー腹立ちますね(-_-メ