2012-06-01 10:45:11
ニース世界選手権観戦記(6)
テーマ:海外観戦レポ
4日目(ペアSP、アイスダンスSD)
高トラ暫定1位の状態で始まった第4グループ。
しかし、残り8組を残し、高トラが3位に付けたまま終わるなんて
正直、予想だにしませんでした…。
川スミ

中国杯での悠子ちゃんのイメチェンにはいい意味で驚きましたが
スミルノフはなんだお前その髭状態。
それでも半ばまでメロウな曲調に合わせ、すごく良い感じで来てたんですが
終盤のリフトでまさかの失敗&転倒…。
出来ばえのマイナスに加え、2人共転倒という扱いで更にディダクション-2。
ざっと計算しても、これだけでだいたい5点は損をしていることに…!
結果は上位5組まではほとんど差がないとはいえ、11位。
まさかのFS第2グループスタートになってしまいました…。
ベラユリ(ロシア)

いや~すごく良かったんですけどね。
最初のソロジャンプ以外ミスらしいミスもなく、最後のステップも
ユニゾンばっちしで盛り上がったし。
ほんと最後さえなければ…。

ユリ君、漫画のような見事な手のばたつかせ方でした…。
そしてベラたんのこの顔。

実際のところ、「演技終了後の転倒」という扱いで、点数的には
なんの影響もなかったんですけど
(それはそれで、ベラユリFanの私ですら少し違和感がありますが…)
演技終了直後は客席もザワついていました。
が、リプレイ映像でこの表情がスローで流れた途端、ザワつきが爆笑に豹変。
むろん当事者は笑ってる場合じゃなかったと思いますが(;^_^A
こんな雰囲気が味わえるのも現地観戦ならではですね。
ベル・ホタ(イタリア)

後の国別対抗では、大車輪の活躍だった2人(笑)
解説にもありましたが、スケーティングもすごく綺麗(ヌメヌメ系かな…?)で
まるでアイスダンスのような情緒感たっぷりの演技でした。
PB更新で本人達も満足そうでしたが、正直PCSはもっと
出してあげて欲しい気がしました。
ヴォロ・トラ(ロシア)

ほんとにこの日は…ペア上位、特にロシアは何か憑いてたんじゃないか
と思うくらいひどい1日でした…。
川スミ同様、途中までは細かいミスはあったものの、まぁまぁ順調に来て
さあ、〆…と思ってたところ、まさかのデススパイラル失敗(転倒)。

結果的にほぼ要素抜けに近い失点になり、優勝候補が8位発進…。

演技直後、頭を抱える2人。
トップ選手らに、信じられないようなミスが続出し
場内が少し変な空気になる中、最終グループへ。
デュア・ラド(カナダ)

ちょっと優雅さに欠ける部分はありますが、技術的にはやっぱり
北米トップなんじゃないかと思います。
冒頭のソロジャンプでいきなり男性が転倒してしまったけど
このジャンプはなんとルッツ。
基礎点が高いので、減点されてもそれなりに点は稼げて
結果的に同レベルの組がみんなジャンプでミスをしたため
この基礎点の差分で、彼らが上位に来た感じでした。
高トラとは2点差の5位スタート。
スイ・ハン(中国)

どう見ても大人体型なデュア・ラドの演技直後に見ると
3倍速ぐらいで動いてる気がしました。(いや、マジで)
ただし、彼らなら鉄板と思っていたジャンプで女性がまさかの転倒。
いや~、ほんとになんて転倒の多い試合なの…?
少し唖然としてしまうくらい、トップグループのミスが多かったです。

ただし、失敗ジャンプ以外は難度の高い技をポンポン決め
客席も盛り上がりました。(特にデススパイラル)
ちなみにデュア・ラド組との差はまんまPCSの差でした。
ただPB更新のデュア・ラドに対して、こちらは少し厳し目の点だったかなぁと…。
サフ・ゾル(ドイツ)

今年の彼らはソチ五輪に向けての養成ギブスプロですね。
トップでも更に高みを目指すそのアスリートらしい姿勢は尊敬してしまいますが
点数には中々反映されないですね…。

今年から取り入れたスロートリプル3Aは惜しくも両足着氷(?)
ソロジャンプで男性がオーバーターンする場面もありましたが
それ以外はきっちりまとめ、スピードもユニゾンもさすが!
でもPCSは同じようにミスありだったはずのパン・トンの方が上…。
一応1位スタートになったものの、本人達はあまり納得していない表情でした。
パン・トン(中国)

今季国際戦にまったく出なかった2人。
一体どんな演技になるんだろうと興味深々だったんですが
ミスはソロジャンプの乱れのみに押え、またこの2人ならではの
抒情的な演技でPCSはトップ。
ランクを感じさせない高評価で2位スタートになりました。
蓋を開けてみれば、高トラがSP3位スタートという
いくらこの2人が好きでも、想像もしない結果になりましたが
トップグループにノーミスのペアがほとんどいないという
率直に言えばかなりの自爆大会でした…。
そして現地ではパン・トンの点数が出るか出ないかのうちに
席を立ち、プラクティスへ全力でダッシュする観客達。
なぜなら、今!まさに!プラクティスの方で男子公式練習が行われていたからです。
え~、男子の練習さっきあったばっかじゃないの?と思われそうですが
どっこいアレは午前の練習、今度は午後練…。
しかも第1、2グループ(予選1~12位)は、既にペア本戦の間に終わっており
今は第3グループ、つまりダイレクト組のジュベールやらアモディオやら
ミハルやらベルネルやら…地元客も大好きな面子の練習が既に
始まってる状況なのです。
だからみんな走る走る。
メインリンクとプラクティスが近いというのもありますが
この辺、ちょっとした民族大移動で面白かったです…。
ここで「連絡を取るほどではないけど、顔見知りなスケ友さん」を多数見かけ
信号待ちでお互い苦笑しながら挨拶したりもしましたσ(^_^;)
(なんというか、皆行動パターンは一緒なのねと…)
というワケで第3グループ。必死に走った結果、ジュベールの
曲がけの途中から観ることができました。
ジュベール(フランス)

曲がけ時のことは良く覚えていませんが
練習の終盤の方で、ジャンプ失敗で膝からリンクに落ちるという
ちょっと嫌なコケ方をしたんですが、その後も特に顔色を変えず
練習を続けてたので、多分問題はないだろう…と思いました。
それよりこの時は、ニースに来て以来、初めてケビン(ベルギー)を見ました。
男子最年長のベテランは、ここでようやく練習参加のようです。

なんか不思議な構図…。
ケビン・バン・デル・ペレン(ベルギー)

最初からジャンプばんばん飛ばしまくって、良く動いていて
ギリギリまで地元で滑り込み、という噂は多分本当なんだろうなと思いました。
しかし、この練習着は一体…。
いや、ジェフも昔こんな忍者か土方みたいなズボンで滑ってましたけど
跳びづらいとかないんですかね?
そして気付くと、目の前にいたケヴィン(カナダ)

このスタッフのオバちゃんとは結構良く喋ってました。
誰なんでしょうか。
更に後ろを振り返れば、夕暮れ時の後方席に薄らボンヤリ見える
ナン・ソン君…?(実は目が悪い管理人)

人の練習見学するぐらいなら、朝練も来んかい!!
と、時間の都合で今日は1度も練習姿を見れなかった者としては
言いたくもなりましたが、まぁ、仕方ないですね。
第4グループは相変わらずコンテ、ガチンスキーが欠席。
特にコンテの公式練習における出現率はツチノコ並みでした(汗)

アボット(アメリカ)
ジャンプのタイミングがなかなか合わないようでしたが
表情は良かったです。
ちなみに練習を終えたワグナーが近くで見学してました。
ケヴィン(カナダ)は曲がけでFSをほぼフル。
4-3はOKだったけど、後半3連続は失敗。
2A-3Tでリカバリーしてましたが、なんとなく四大陸以来
見てる方も3連続部分で緊張するというか…。

第5グループ。
高橋、曲がけ(FS)はジャンプほぼ抜きで、少し押え目。
でもそれ以外の練習時間ではキレキレでした。

小塚は曲がけ(FS)の4Tで転倒。3A-3TはOK。
全体的な動きは悪くなかったと思うんですが、目線がいちいち下なのが
少し気になりました…。

羽生は練習では3-3-3を決めてました。
通し(FS)は小塚同様4Tで転倒。
それ以外は失敗と成功半々という感じで、残りは適当に流す感じ?

練習前の羽生。後ろに見えるフェルナンデス君が何気にいい感じ。
そのフェルナデス君(スペイン)は、動きはいいんだけど
練習中、ずっとジャンプが安定せず、着氷がシェーキー。
でも曲がけの一4回転は一応成功。バレエジャンプが超キレイでした。
テン君(カザフスタン)

テン君も曲がけの4Tは転倒(回転は足りてる)3AもSO。
ちょっと全体的にジャンプの軸が斜めで、転倒も多かったです。
フランク・キャロル氏には相変わらず愛されてましたけど…。
男子の練習が全て終わったのが18時半。この後、プラクティスでは再び
女子の練習が予選グループから、メイン会場ではアイスダンスSDが
始まりますが、私はアイスダンス第3~4グループを目指し
空き時間は夕食と、必要な生活用品の買い出しにカルフールに向かいました。

会場側にあるカルフール
カルフール、事前の下調べでは会場から徒歩10分とありましたが
道なりは単純なので覚えてしまえば、5分程で着けます。
今回の競技会場は少々ボロなのを抜かせば、練習会場もホテルも
レストランも小売店もスーパーもトラム乗り場もバス乗り場も
全て近場にある、大変便利な立地条件だったと思います
実は日本から持ってきた化粧水を誤って洗面所に流してしまったので
夜9時までやっていて、土産から生活雑貨まで何でも揃うこの店が
会場の至近距離にあって、ほんとに助かりました…。
とりあえずここでバラ撒き用土産のお菓子を大量に購入!
そしてカートを押しながらブラブラしてたら、同じくブラブラしながら
歩いてるデニス・テン君とお菓子売り場でスレ違いました(汗)
何を買う気だったんでしょうね

同じ物×2個づつ。でも言うほど大量には買ってませんね。
しかし買い物をダラダラ夕やってたら、アイスダンス第3グループに
間に合わず、リード姉弟のSDを見逃すという事態に…。
SP足切りという結果だっただけに、ここは観ておくべきでした。
というわけで、アイスダンスは第4グループからの観戦になります。
ボブソロ(ロシア)

中国杯ではシブタニ兄妹をかわして、危なげなく優勝したボブソロなのに
このSDでは中盤、ボブロワさんが転倒(というか尻もち)するミスが…!
それ以外は良かったと思ったものの、点数はSBより8点近くも下に…。
これには少しビックリ。本人達もキスクラで固まってましたね…。
キャロジョー(フランス)

うう…こんなキャロジョー見たくなかった…。
ペシャブルに比べたら地元のプレッシャーも薄かっただろうけど
男性の怪我とそれによる練習不足で、本領を発揮できないまま
滑るのはツラかったと思います。
笑顔で元気でちょっとお馬鹿がこのカップルの代名詞なのに
不安そうに滑るジョーンズの姿が悲しかったです。

残念ながら地元なのにSD足切りに…
ウィーバー・ポジェ(カナダ)

今季のこのSDで一気に知名度を上げたけど、このカップルも
地道にコツコツやってきた組ですよね…。
SDだから仕方ないけど、1組挟んで前に滑ったキャロジョーと
曲が丸かぶりで、そのあまりの違いっぷりが逆に残酷でした。
観客はもう終盤からスタオベの準備にウズウズという感じで大盛り上がり。
いい感じで来て、来るぞ来るぞ最後のフィニッシュポーズ…
が、しかし…!

手前のおばはんの手があぁぁぁぁ!!!
違うんですよ!このオバさん(多分仏人)、
大のアイスダンス好きっぽいのはいいんですけど
基本立つの早すぎというか、気持ちあと2秒くらい遅く立ってもらいたいというか
とにかくどの組だろうが、〆のポーズを撮る時にいろいろ苦慮しました…。
カペラノ(イタリア)

同じ路線だと後に滑ったテサモエと比べて少々シャープさは劣るものの
(その代わり、軽やかさはこちらの方があったと思います)
非常に優雅で情緒的で、ミスらしいミスもなくパーフェクト!
演技後に何度も何度もハグするのもこのカップルらしいです。
PB更新で、ウィーバー・ポジェとも僅差に付けました。
そして最終グループの前に一旦ザンボタイム。
トイレの後、暇つぶしでトイレ横~ショートサイドの通路を歩いていたら
キスクラ帰りの選手がインタビューを受ける「メディアブース」を発見!
もちろん簡単なフェンスあり、一般人は入れないように
スタッフも見張ってますが、基本脇から覗き放題でした。
とはいえ、インタビューは基本他の選手の演技中にやってるので
見れるのはザンボタイムに入る前の2組ぐらいに限られます。
この時はカナダのウィーバー・ポジェを見ることができました↓

取材中のウィーバー・ポジェ
取材を終えてメディアブースから通路に出てきた選手は
余程悪い演技をしたとかでない限り、皆ファンサービスに応じていました。
(特にちびっ子相手)
中でもこの2人はまだFDも残ってるのに1人1人に丁寧にサインしていて
(特にケイトリン)優しいと思いました。
プチケイトリンのようなちびっ子のメイク

そして最終グループ。
イリカツ(ロシア)

早い!上手い!若い!と三拍子揃った末恐ろしいカップル。
ほんとにどうしてこの若さでここまでの技術、そして色香
(エレーナちゃん限定)が出せるのかと。

難があるとすれば、他のトップと比べたて演技の流れが少々単調だったくらい?
でもほんとにそれぐらいで、この大舞台で見事ノーミス。
PB大幅更新でカペラノを抜いて僅差の5位スタートになりました。
メリチャリ(アメリカ)
このプロが嫌いというか、このメリルの衣装が苦手な私です(汗)
変というより、もう少し色数を増やすとか華やかに盛るとかできなかったのかなぁと。
細身のメリルがシンプルでヒラヒラの少ない衣装で
チャーリーと共にびゅんびゅん滑って回る様は圧巻ですが
やっぱりちょっとアイスダンスの華やかさには欠けるというか…。

とはいえ、後半、ジェニファー・ロペスが入ってくる辺りからは
メリチャリの本領発揮というか、会場もどんどん盛り上がりました。
でもやっぱりちょっとチープ感のあるプロで損をしてる気がします。
そのせいではないだろうけど、SDは失敗のないわりに点が伸びず2位発進。
テサモエ(カナダ)

現役2大トップの演技を立て続けに見ると、SDはテサモエに軍配かな~と
思いました。
単純に、こういうテーマならこの組の方がハマる(特にテッサの楽しそうなこと!)
というのもありますが、個人的にもすぐごく細かい所まで計算され尽くした
プロなのに、涼しい顔で滑り切ってしまうのが本当にスゴいなと。

あらぶるテッサ(笑)
それにしても現地でも思いましたが、モエ君なんだか
顔付きが変わったような…?
シブタニ兄妹(アメリカ)

こちらは逆に苦手(?)分野を頑張って踊れるようにしてきたなぁという印象。
ただやっぱり今の彼らがテサモエの次に滑るのは少々不利だったかも…。
マイアがどうしてもお子様に見えるし。
結果、ノーミス演技も熾烈な3~5位争いの中に入れず…。
ペシャブル(フランス)

ただでさえ、見守りモードな彼ら(特にツイズル)なのに
今回は「悲願のメダル」「地元」「直前にパートナーの怪我(鼻の骨折)」
と、あまりにドラマが揃いすぎて、ある意味純粋に見れなかったかもしれません。
出てきた時から気合いが尋常じゃないペシャラ…。
結果的には見事ノーミスで、1、2位と僅差の3位になりましたが
高得点にも「勝負は明日だな」という顔の2人。
実際のところ、上位2組とは点数以上に差があったと思いますが
(正直上2組はレベルが頭一つ抜けてるというか…)
心情的にはやはりこの2人にメダルを取ってもらいたいところ…。
明日のFDが楽しみです!
というワケで、アイスダンスSDは(ボブソロが予想外に出遅れた以外は)
トップはほぼ順当な結果で、良い演技も多く楽しかったです。
明日はいよいよシングル競技も始まります…。
高トラ暫定1位の状態で始まった第4グループ。
しかし、残り8組を残し、高トラが3位に付けたまま終わるなんて
正直、予想だにしませんでした…。
川スミ
中国杯での悠子ちゃんのイメチェンにはいい意味で驚きましたが
スミルノフはなんだお前その髭状態。
それでも半ばまでメロウな曲調に合わせ、すごく良い感じで来てたんですが
終盤のリフトでまさかの失敗&転倒…。
出来ばえのマイナスに加え、2人共転倒という扱いで更にディダクション-2。
ざっと計算しても、これだけでだいたい5点は損をしていることに…!
結果は上位5組まではほとんど差がないとはいえ、11位。
まさかのFS第2グループスタートになってしまいました…。
ベラユリ(ロシア)
いや~すごく良かったんですけどね。
最初のソロジャンプ以外ミスらしいミスもなく、最後のステップも
ユニゾンばっちしで盛り上がったし。
ほんと最後さえなければ…。
ユリ君、漫画のような見事な手のばたつかせ方でした…。
そしてベラたんのこの顔。
実際のところ、「演技終了後の転倒」という扱いで、点数的には
なんの影響もなかったんですけど
(それはそれで、ベラユリFanの私ですら少し違和感がありますが…)
演技終了直後は客席もザワついていました。
が、リプレイ映像でこの表情がスローで流れた途端、ザワつきが爆笑に豹変。
むろん当事者は笑ってる場合じゃなかったと思いますが(;^_^A
こんな雰囲気が味わえるのも現地観戦ならではですね。
ベル・ホタ(イタリア)
後の国別対抗では、大車輪の活躍だった2人(笑)
解説にもありましたが、スケーティングもすごく綺麗(ヌメヌメ系かな…?)で
まるでアイスダンスのような情緒感たっぷりの演技でした。
PB更新で本人達も満足そうでしたが、正直PCSはもっと
出してあげて欲しい気がしました。
ヴォロ・トラ(ロシア)
ほんとにこの日は…ペア上位、特にロシアは何か憑いてたんじゃないか
と思うくらいひどい1日でした…。
川スミ同様、途中までは細かいミスはあったものの、まぁまぁ順調に来て
さあ、〆…と思ってたところ、まさかのデススパイラル失敗(転倒)。
結果的にほぼ要素抜けに近い失点になり、優勝候補が8位発進…。
演技直後、頭を抱える2人。
トップ選手らに、信じられないようなミスが続出し
場内が少し変な空気になる中、最終グループへ。
デュア・ラド(カナダ)
ちょっと優雅さに欠ける部分はありますが、技術的にはやっぱり
北米トップなんじゃないかと思います。
冒頭のソロジャンプでいきなり男性が転倒してしまったけど
このジャンプはなんとルッツ。
基礎点が高いので、減点されてもそれなりに点は稼げて
結果的に同レベルの組がみんなジャンプでミスをしたため
この基礎点の差分で、彼らが上位に来た感じでした。
高トラとは2点差の5位スタート。
スイ・ハン(中国)
どう見ても大人体型なデュア・ラドの演技直後に見ると
3倍速ぐらいで動いてる気がしました。(いや、マジで)
ただし、彼らなら鉄板と思っていたジャンプで女性がまさかの転倒。
いや~、ほんとになんて転倒の多い試合なの…?
少し唖然としてしまうくらい、トップグループのミスが多かったです。
ただし、失敗ジャンプ以外は難度の高い技をポンポン決め
客席も盛り上がりました。(特にデススパイラル)
ちなみにデュア・ラド組との差はまんまPCSの差でした。
ただPB更新のデュア・ラドに対して、こちらは少し厳し目の点だったかなぁと…。
サフ・ゾル(ドイツ)
今年の彼らはソチ五輪に向けての養成ギブスプロですね。
トップでも更に高みを目指すそのアスリートらしい姿勢は尊敬してしまいますが
点数には中々反映されないですね…。
今年から取り入れたスロートリプル3Aは惜しくも両足着氷(?)
ソロジャンプで男性がオーバーターンする場面もありましたが
それ以外はきっちりまとめ、スピードもユニゾンもさすが!
でもPCSは同じようにミスありだったはずのパン・トンの方が上…。
一応1位スタートになったものの、本人達はあまり納得していない表情でした。
パン・トン(中国)
今季国際戦にまったく出なかった2人。
一体どんな演技になるんだろうと興味深々だったんですが
ミスはソロジャンプの乱れのみに押え、またこの2人ならではの
抒情的な演技でPCSはトップ。
ランクを感じさせない高評価で2位スタートになりました。
蓋を開けてみれば、高トラがSP3位スタートという
いくらこの2人が好きでも、想像もしない結果になりましたが
トップグループにノーミスのペアがほとんどいないという
率直に言えばかなりの自爆大会でした…。
そして現地ではパン・トンの点数が出るか出ないかのうちに
席を立ち、プラクティスへ全力でダッシュする観客達。
なぜなら、今!まさに!プラクティスの方で男子公式練習が行われていたからです。
え~、男子の練習さっきあったばっかじゃないの?と思われそうですが
どっこいアレは午前の練習、今度は午後練…。
しかも第1、2グループ(予選1~12位)は、既にペア本戦の間に終わっており
今は第3グループ、つまりダイレクト組のジュベールやらアモディオやら
ミハルやらベルネルやら…地元客も大好きな面子の練習が既に
始まってる状況なのです。
だからみんな走る走る。
メインリンクとプラクティスが近いというのもありますが
この辺、ちょっとした民族大移動で面白かったです…。
ここで「連絡を取るほどではないけど、顔見知りなスケ友さん」を多数見かけ
信号待ちでお互い苦笑しながら挨拶したりもしましたσ(^_^;)
(なんというか、皆行動パターンは一緒なのねと…)
というワケで第3グループ。必死に走った結果、ジュベールの
曲がけの途中から観ることができました。
ジュベール(フランス)
曲がけ時のことは良く覚えていませんが
練習の終盤の方で、ジャンプ失敗で膝からリンクに落ちるという
ちょっと嫌なコケ方をしたんですが、その後も特に顔色を変えず
練習を続けてたので、多分問題はないだろう…と思いました。
それよりこの時は、ニースに来て以来、初めてケビン(ベルギー)を見ました。
男子最年長のベテランは、ここでようやく練習参加のようです。
なんか不思議な構図…。
ケビン・バン・デル・ペレン(ベルギー)
最初からジャンプばんばん飛ばしまくって、良く動いていて
ギリギリまで地元で滑り込み、という噂は多分本当なんだろうなと思いました。
しかし、この練習着は一体…。
いや、ジェフも昔こんな忍者か土方みたいなズボンで滑ってましたけど
跳びづらいとかないんですかね?
そして気付くと、目の前にいたケヴィン(カナダ)
このスタッフのオバちゃんとは結構良く喋ってました。
誰なんでしょうか。
更に後ろを振り返れば、夕暮れ時の後方席に薄らボンヤリ見える
ナン・ソン君…?(実は目が悪い管理人)
人の練習見学するぐらいなら、朝練も来んかい!!
と、時間の都合で今日は1度も練習姿を見れなかった者としては
言いたくもなりましたが、まぁ、仕方ないですね。
第4グループは相変わらずコンテ、ガチンスキーが欠席。
特にコンテの公式練習における出現率はツチノコ並みでした(汗)
アボット(アメリカ)
ジャンプのタイミングがなかなか合わないようでしたが
表情は良かったです。
ちなみに練習を終えたワグナーが近くで見学してました。
ケヴィン(カナダ)は曲がけでFSをほぼフル。
4-3はOKだったけど、後半3連続は失敗。
2A-3Tでリカバリーしてましたが、なんとなく四大陸以来
見てる方も3連続部分で緊張するというか…。
第5グループ。
高橋、曲がけ(FS)はジャンプほぼ抜きで、少し押え目。
でもそれ以外の練習時間ではキレキレでした。
小塚は曲がけ(FS)の4Tで転倒。3A-3TはOK。
全体的な動きは悪くなかったと思うんですが、目線がいちいち下なのが
少し気になりました…。
羽生は練習では3-3-3を決めてました。
通し(FS)は小塚同様4Tで転倒。
それ以外は失敗と成功半々という感じで、残りは適当に流す感じ?
練習前の羽生。後ろに見えるフェルナンデス君が何気にいい感じ。
そのフェルナデス君(スペイン)は、動きはいいんだけど
練習中、ずっとジャンプが安定せず、着氷がシェーキー。
でも曲がけの一4回転は一応成功。バレエジャンプが超キレイでした。
テン君(カザフスタン)
テン君も曲がけの4Tは転倒(回転は足りてる)3AもSO。
ちょっと全体的にジャンプの軸が斜めで、転倒も多かったです。
フランク・キャロル氏には相変わらず愛されてましたけど…。
男子の練習が全て終わったのが18時半。この後、プラクティスでは再び
女子の練習が予選グループから、メイン会場ではアイスダンスSDが
始まりますが、私はアイスダンス第3~4グループを目指し
空き時間は夕食と、必要な生活用品の買い出しにカルフールに向かいました。
会場側にあるカルフール
カルフール、事前の下調べでは会場から徒歩10分とありましたが
道なりは単純なので覚えてしまえば、5分程で着けます。
今回の競技会場は少々ボロなのを抜かせば、練習会場もホテルも
レストランも小売店もスーパーもトラム乗り場もバス乗り場も
全て近場にある、大変便利な立地条件だったと思います
実は日本から持ってきた化粧水を誤って洗面所に流してしまったので
夜9時までやっていて、土産から生活雑貨まで何でも揃うこの店が
会場の至近距離にあって、ほんとに助かりました…。
とりあえずここでバラ撒き用土産のお菓子を大量に購入!
そしてカートを押しながらブラブラしてたら、同じくブラブラしながら
歩いてるデニス・テン君とお菓子売り場でスレ違いました(汗)
何を買う気だったんでしょうね
同じ物×2個づつ。でも言うほど大量には買ってませんね。
しかし買い物をダラダラ夕やってたら、アイスダンス第3グループに
間に合わず、リード姉弟のSDを見逃すという事態に…。
SP足切りという結果だっただけに、ここは観ておくべきでした。
というわけで、アイスダンスは第4グループからの観戦になります。
ボブソロ(ロシア)
中国杯ではシブタニ兄妹をかわして、危なげなく優勝したボブソロなのに
このSDでは中盤、ボブロワさんが転倒(というか尻もち)するミスが…!
それ以外は良かったと思ったものの、点数はSBより8点近くも下に…。
これには少しビックリ。本人達もキスクラで固まってましたね…。
キャロジョー(フランス)
うう…こんなキャロジョー見たくなかった…。
ペシャブルに比べたら地元のプレッシャーも薄かっただろうけど
男性の怪我とそれによる練習不足で、本領を発揮できないまま
滑るのはツラかったと思います。
笑顔で元気でちょっとお馬鹿がこのカップルの代名詞なのに
不安そうに滑るジョーンズの姿が悲しかったです。
残念ながら地元なのにSD足切りに…
ウィーバー・ポジェ(カナダ)
今季のこのSDで一気に知名度を上げたけど、このカップルも
地道にコツコツやってきた組ですよね…。
SDだから仕方ないけど、1組挟んで前に滑ったキャロジョーと
曲が丸かぶりで、そのあまりの違いっぷりが逆に残酷でした。
観客はもう終盤からスタオベの準備にウズウズという感じで大盛り上がり。
いい感じで来て、来るぞ来るぞ最後のフィニッシュポーズ…
が、しかし…!
手前のおばはんの手があぁぁぁぁ!!!
違うんですよ!このオバさん(多分仏人)、
大のアイスダンス好きっぽいのはいいんですけど
基本立つの早すぎというか、気持ちあと2秒くらい遅く立ってもらいたいというか
とにかくどの組だろうが、〆のポーズを撮る時にいろいろ苦慮しました…。
カペラノ(イタリア)
同じ路線だと後に滑ったテサモエと比べて少々シャープさは劣るものの
(その代わり、軽やかさはこちらの方があったと思います)
非常に優雅で情緒的で、ミスらしいミスもなくパーフェクト!
演技後に何度も何度もハグするのもこのカップルらしいです。
PB更新で、ウィーバー・ポジェとも僅差に付けました。
そして最終グループの前に一旦ザンボタイム。
トイレの後、暇つぶしでトイレ横~ショートサイドの通路を歩いていたら
キスクラ帰りの選手がインタビューを受ける「メディアブース」を発見!
もちろん簡単なフェンスあり、一般人は入れないように
スタッフも見張ってますが、基本脇から覗き放題でした。
とはいえ、インタビューは基本他の選手の演技中にやってるので
見れるのはザンボタイムに入る前の2組ぐらいに限られます。
この時はカナダのウィーバー・ポジェを見ることができました↓
取材中のウィーバー・ポジェ
取材を終えてメディアブースから通路に出てきた選手は
余程悪い演技をしたとかでない限り、皆ファンサービスに応じていました。
(特にちびっ子相手)
中でもこの2人はまだFDも残ってるのに1人1人に丁寧にサインしていて
(特にケイトリン)優しいと思いました。
プチケイトリンのようなちびっ子のメイク
そして最終グループ。
イリカツ(ロシア)
早い!上手い!若い!と三拍子揃った末恐ろしいカップル。
ほんとにどうしてこの若さでここまでの技術、そして色香
(エレーナちゃん限定)が出せるのかと。
難があるとすれば、他のトップと比べたて演技の流れが少々単調だったくらい?
でもほんとにそれぐらいで、この大舞台で見事ノーミス。
PB大幅更新でカペラノを抜いて僅差の5位スタートになりました。
メリチャリ(アメリカ)
このプロが嫌いというか、このメリルの衣装が苦手な私です(汗)
変というより、もう少し色数を増やすとか華やかに盛るとかできなかったのかなぁと。
細身のメリルがシンプルでヒラヒラの少ない衣装で
チャーリーと共にびゅんびゅん滑って回る様は圧巻ですが
やっぱりちょっとアイスダンスの華やかさには欠けるというか…。
とはいえ、後半、ジェニファー・ロペスが入ってくる辺りからは
メリチャリの本領発揮というか、会場もどんどん盛り上がりました。
でもやっぱりちょっとチープ感のあるプロで損をしてる気がします。
そのせいではないだろうけど、SDは失敗のないわりに点が伸びず2位発進。
テサモエ(カナダ)
現役2大トップの演技を立て続けに見ると、SDはテサモエに軍配かな~と
思いました。
単純に、こういうテーマならこの組の方がハマる(特にテッサの楽しそうなこと!)
というのもありますが、個人的にもすぐごく細かい所まで計算され尽くした
プロなのに、涼しい顔で滑り切ってしまうのが本当にスゴいなと。
あらぶるテッサ(笑)
それにしても現地でも思いましたが、モエ君なんだか
顔付きが変わったような…?
シブタニ兄妹(アメリカ)
こちらは逆に苦手(?)分野を頑張って踊れるようにしてきたなぁという印象。
ただやっぱり今の彼らがテサモエの次に滑るのは少々不利だったかも…。
マイアがどうしてもお子様に見えるし。
結果、ノーミス演技も熾烈な3~5位争いの中に入れず…。
ペシャブル(フランス)
ただでさえ、見守りモードな彼ら(特にツイズル)なのに
今回は「悲願のメダル」「地元」「直前にパートナーの怪我(鼻の骨折)」
と、あまりにドラマが揃いすぎて、ある意味純粋に見れなかったかもしれません。
出てきた時から気合いが尋常じゃないペシャラ…。
結果的には見事ノーミスで、1、2位と僅差の3位になりましたが
高得点にも「勝負は明日だな」という顔の2人。
実際のところ、上位2組とは点数以上に差があったと思いますが
(正直上2組はレベルが頭一つ抜けてるというか…)
心情的にはやはりこの2人にメダルを取ってもらいたいところ…。
明日のFDが楽しみです!
というワケで、アイスダンスSDは(ボブソロが予想外に出遅れた以外は)
トップはほぼ順当な結果で、良い演技も多く楽しかったです。
明日はいよいよシングル競技も始まります…。
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