2012-05-06 02:35:33

ニース世界選手権観戦記(3)

テーマ:海外観戦レポ
3日目(女子予選、男子予選、各公式練習)


この日はメイン会場は女子・男子予選、その前後に公式練習、その裏で
プラクティスの方でもがっつり朝から晩まで公式練習…ということで
スケートFanとしては、目当ての選手のタイムスケジュールを
目を皿のようにチェックし、どこを優先的に見るか折り合いをつけつつ
メインとプラクティスをあわただしく交互するという忙しい日々になりました。
というか、この日以降は毎日こんなカンジでした(汗)


ちなみに私は朝の8時からの男子(ダイレクト組)の公式練習が観たかったので
朝食も取らないまま、メインリンクへ直行しました。
とりあえずジャッジ側ロングサイドに向かうと、ちょうど同じ階段を
同じタイミングで駆けのぼる1人のスーツ姿の男性が…。

目が合うと、私が何か思う前に「ハイ、私がモロゾフです」という
笑顔を向けてくるモロゾフ(汗)
当たり前とはいえ、ミーシン以上に日本人客慣れしてるロシア人です…。

そんなこんなで席に着くと、朝のせいか結構冷えるリンク。
この日はグループB(北米勢+コンテ、ガチンスキー)からでしたが
来ていたのはカナダの2人とガチンスキーのみでした。
隣国のコンテはホームリンクでギリギリまで調節していたようだし
アメリカ組もまだ入国自体していないようでした。

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髪を切り、白黒のニュージャージなケヴィン(カナダ)


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ガチンスキー(ロシア)も今日は来てました。
朝だし、初日だし、まだまだ流す感じでしたが。
割と早めに上がってた気がします。


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ケヴィンも全体的に流し気味。
コンビネーションも4回転も跳んでなかった気がします。
曲がけはFSで、所々ジャンプも入れてましたが、ちょっとシェーキー気味でした。



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その脇で音楽を聞きながらイメトレ中のジュベール

彼のグループは次の次になるので、かなり早い段階で会場入りしてた事になります。
ジャッジ逆側ロングやキスクラ側ショートの席に移動する際
その辺の通路や吹き抜けの2階通路(多分一般人は入れない)で
ウォームアップ中の選手もチラホラ見かけました。


そうこうしてるうちに、次のグループ(主にチーム日本)も
続々バックヤードに集まってきます。

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まず、羽生(+2プー、1ミッフィー)


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次いで高橋。(ちょっと寝むそう)


その間、何度もコーチの元へ戻り、延々話しこんでいたケヴィン。

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四大陸の怪我の件もあり、仕上がりが心配だったのですが
多少慎重な面もあるものの、表情はそう暗くもなく
コーチとの話も、最終調整に向けての確認といった感じでした。


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四大陸でもやってもらってたコーチの頬挟み。

生で見ると頬と思ったけど、ひょっとしたら耳かもしれませんね。
コレ毎回やってる儀式なのか、四大陸以降の習慣なのか
ちょっと気になるところ…。


観客は早朝といこともあり、かなり少なめでした。
特に途中から移動したショートサイドはリンクまで高さもあるため
観客は私含め2~3名ほど(汗)
ただ、コーチ陣と相談する選手の表情は良く見えます。


小塚陣営
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この白い大会公式リュック、関係者は無料で支給されるんだろうけど
両佐藤コーチが律儀に背負ってる姿を見たら
私もつい買いそうになってしまいました…。


高橋
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この日が初日とは思えないほど良く体が動いてました。
(なんでも直前まで関大リンクで滑りこんできたそうで)
曲がけもFSをジャンプフルで滑ってました。
確か4以外は3A-2T含め、全て成功していたような気がします。



羽生
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こちらも動きは悪くありませんでしたが、とにかく転倒が多くて…。
得意の3Aでも転倒。曲がけ(FS)だけでも2回は転倒していて
本人もかなり痛そうでした。


そんな日本勢の練習を眺めるジュベールさん
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同じく見てる練習帰りのガチンスキーさん(半端に生足)
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2人共ニコニコ笑顔で、どちらかというとあまり「偵察」とか
そういう殺伐とした雰囲気はありませんでした。


そのジュベールは第3グループに登場。

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曲がけはSPで軽く流す感じでしたが、去年のワールドに比べたら
随分体が絞れてる気がしました。
動きも初日にしては良かったです。

アモディオ君(ストレッチ中のジュベールにじゃれついたりとリラックスした様子)
も全体的に良く滑っていたし、練習中は流れのあるキレイな
3Aをばんばん跳んでました。


ミハル
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昨日といい、なんでこう毎回練習着がヤンキーティスト…?

同じく堅気と思えないダブルコーチズとの空気も、この時点では
特に異変はなく、「いつも通りの3人」だったんですが…。
ちなみに同じチェコのベルネル、そしてケビン(ベルギー)は
この日も欠席でした。


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ミハルはSPを通しで。ただし4回転はなし。
3-3、3Aときて、なぜかルッツとステップで転倒。
転倒後、足を気にしてたのが少し心配でした。
単に靴紐が緩んだだけならいいですが、昨日のフェルナンデス君も靴を気にしてたし
つっかかるシーンが結構あったので…。



ふと下を見ると、カナダのTV局ブースに撮影中のカートの姿が。
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そしてこの頃になると、ガラガラだったはずのキスクラ側ショートに
やつらが…やつら(地元の小学生集団)がやってきた!!

先生に引率されながら、ぞろぞろと見学にやってきたフランスのちびっ子軍団。
丸々1ブロック占拠する形で、ショートサイドがいきなり賑やかになったものの
彼らは一番端の席でしか見られないらしく、そこで大人しく?
固まって見学していました。
きっと野外授業の一環か何かなんでしょうね。

カワイイけど賑やかな彼らと、男子の練習を最後まで見学した後は
急いでホテルに戻りました。
メイン会場ではもうまもなく「女子予選」が始まりますすが
私は40分後にプラクティスで始まる「男子予選組」の練習が見たかったので
すごい勢いでホテルの朝食をかっこみ、再び練習リンクへ向かいました。
ほんとに、ワールドはハードなスケジュールです。


プラクティスリンク、昨日はダイレクトエントリー男子練習ということもあり
見学席も8割がうまる混雑ぶりでしたが
この日はうって変わってのガラガラっぷり。客なんてせいぜい十数人…?
そんな目視で人数が確認できるような人気のないプラクティスで
いきなり見つけちゃいましたよ。
なぜか客席で1人見学中のケヴィン(カナダ)を!

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ガラガラのスタンドで妙に行儀良く座っていたケヴィン。

なぜココにいる?!と思ったものの、よく考えたら予選組に同門の選手がいたので
そちらの練習を見学していたんでしょうね。
律儀な選手です…。
(他の選手はこういう時、観光に行ったり、部屋で寛いでたりするんですけどね)


台湾の朱育加くん。コーチがケヴィンと同じジョアン先生。
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練習を終えた後も、かなり長い間この状態でコーチと話しこんでました。
(残念ながら予選突破はなりませんでしたが…)
※ちなみにこの時、側で見ていた若い白人女性2人組に
やたら「このアジアンボーイは誰?どこの国の人?」
と聞かれたのですが、よほど彼が気に入ったのか?今もって謎です。

ちなみに今日は予選の滑走順に滑ります。
私の注目してる選手は主に第4グループ以降になります。


モナコのキムさん
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この人はなんかもう、練習見てるだけで楽しい…。
恐らく彼なら予選突破できるでしょし、あの楽しいFSを2度観れるのが嬉しいです。



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ファイファー(オーストリア)
す、すごいアングル…。


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カルーザ君(フィリピン)

キムさんといい、ファイファーといい、カルーザ君といい
この辺の選手は、皆、知名度や実力はトップ選手に遠く及ばないものの
それぞれ強烈な個性の持ち主で、とても魅力的です。観ていて全然あきません。


見よ!このスパイラルを!
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カルーザ君といえば、そのステップが四大陸で脚光を浴びましたが
実はスパイラルも(バレエジャンプも)絶品なんですよね…。
この点だけなら、本気で上位選手も敵わないと思います。
ほんとに男子とは思えない、キレイなスパイラル…。


ヴォロノフ(ロシア)
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新しいFS衣装。
SPのサッカーボールに比べたら全然素敵だと思いますが
腹回りの肉付きが少々良過ぎ…な気がしなくもなくも…。


そしてガラガラのはずの男子予選組練習でしたが、しばらくすると
やはりやつらがやってきて…。

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恐怖の地元っこ軍団
左端の1ブロックを占拠してました。

ちなみにこのブロックは選手入退場口付近でもあったので
ちょっとでもサインに応じようもんなら
知名度とか関係無しに…

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この有様です。
でも地元民へのサービス還元は必要ですもんね。


とはいえ、もうこの後すぐメイン会場で予選が始まるので
どの選手もそれなりに緊張の面持ちなわけですが
そんな中、待機中に目が合うと笑顔で手を振ってくれるナン・ソン君…。
もう当ブログでウザいほど書いてる気がしますが、ほんとに気さくな選手ですショック!


ミーシャ・G君の肩を揉む?ナン・ソン君
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中国選手って一部例外を除くと、主に語学的な問題から
あまり他国の選手と絡まないんですよね。
(ハン・ヤンとかジュニア世代はまた別)
温厚で気さくな性格のナン・ソン君も、英語力は私とどっこいというヤバさなので
この場面はちょっと意外な反面、嬉しくもありました。

そして、ミーシャ君の顔の広さとコミュ能力の高さに改めて感心したり。


ナン・ソン君
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曲がけはFS。4回転2本の構成のまま跳びましたが
4T、2Tパンクという結果に。3Aは一応成功。コンビネーションは跳ばず。
ただ、本人にあまり笑顔がないのが気になりました。
なんとなく出来に納得していないというか…。
曲がけ以外の時、最後の方で1回クリーンな4T-3Tを決めていましたが。


マヨロフ
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ちょっと体が重そうな…。
順位的に振るわなかったエリック時より更に重い気がしました。
表情は明るいんですけどね。


ミーシャ・G君
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相変わらず3Aで苦しんでました。
曲がけのFSもステップは少し抑え目でした。

ミンソク(韓国)はジャンプが低調。
コンビネーション、3-3厳しそう。3-2でやっとという感じ。


男子予選の練習を最後まで見た後は、ダッシュでメイン会場へ移動しました。
朝の10時半から始まってた女子予選も、私が会場入りした時点で既に15時過ぎ。
スペインのラファンテ選手には間に合いませんでしたが(無事予選突破)
最終グループはなんとか観ることができました。
その中でも当然注目なのはこの3人。


バレンチナ・マルケイ(イタリア)
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去年はまさかの予選落ちでしたが
今回は無難にまとめ、無事予選通過。
SPもFSも得意路線のダンス系だけど、彼女のノリノリ演技は
観ていて単純に楽しいので、この方向でどんどん行ってもらいたいです。


エレーナ・グレボワ(エストニア)
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せっかくのベストショットなのに、この憎っくきバーが…!

長年組んだコーチの元を離れ、北米に拠点を移したグレボワさん。
選手としても大きな賭けだったと思いますが、今のところ
良い方向に行ってるのではないかと思いました。
ジャンプも安定してきたし、手の振りの悪癖も随分緩和された気がしました。
(しかし、最初彼女がエストニア代表としてワールドにエントリーされなかった
理由が未だに不明(汗)直前になって彼女に差し代わったけど…)


ジェナ・マコーケル(イギリス)
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ケビン(ベルギー)の奥さんという肩書きばかりがクローズアップされますが
彼女自身としては3年ぶりくらいに良い演技だったんじゃないでしょうか?
大柄選手の宿命で、ジャンプのミスやフリーレッグの荒さが
必要以上に目立ってしまう部分があったんですが、この日はミスも最小限に止め
優雅系プロを気持ち良く滑ってくれたと思います。

マコーケルさんの好演技が印象に残り、ほぼ順当勝ちだった女子予選ですが
終了したのは夕方16時。
ディナータイムにはまだ3時間程早く、またメイン会場では
引き続き「男子予選」が始まろうとしていましたが、会場を飛び出した私が
向かった先は、ニース一の老舗ホテル「ネグレスコ」でした。


(続)


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