横浜公共職業安定所(ハローワーク横浜)から雇用保険の被保険者の職歴情報が漏れていた事件で、愛知県警は22日、漏洩(ろうえい)の見返りに報酬を受け取ったとして、神奈川県藤沢市今田、同職員の西沢えみ容疑者(47)を加重収賄の疑いで、同市菖蒲沢、調査会社代表の藤田利恵子容疑者(51)を贈賄の疑いで再逮捕し、発表した。ともに容疑を認めているという。
捜査関係者によると、職歴情報の漏洩は年間1千件近くにのぼったとみられる。ハローワークの管理する全国7千万人の職歴情報が売り物にされる危険にさらされていた実態が浮かんだ。
県警によると、非常勤職員として被保険者の資格取得などの事務をしていた西沢容疑者は、「ハローワークシステム」と呼ばれる端末で職歴情報を見ることができた。今年3月22日から5月25日の間に、藤田容疑者から被保険者の職歴情報を1件1万円で教えてほしいと頼まれ、96人分の情報を漏らし、報酬として現金96万円を受け取った疑いがある。