レンタルサーバ事業者のファーストサーバが障害で顧客のメールおよびウェブデータを消失した問題で、ユーザー企業への影響や今後の展開などを、IT専門の調査会社ITRの内山悟志代表取締役が以下のようにコメントした。
障害はともかく、データセンター事業者によるデータの消失というのは前代未聞だ。バックアップを取っていなかったとすれば、利用企業としてはどうしようもない状況といえる。事業者としては、信用を失うことになるだろう。
だが、これをユーザー企業が法的手段に訴えても、満足できるような補償は受けられないだろう。一般に、契約内容は障害時に「利用料を全額もしくは半額返還する」といったものであり、あくまでも企業が支払った金額が対象になる。
契約書に規定がない限り、障害によってビジネスが止まったことによる損害というのは、想定される損害額が10億円でも100億円でも賠償請求は難しい。あるとすれば、和解金もしく違約金という形だろう。個人情報を漏えいした際に、各種のカードを配ったりすることがあるが、そういった対応が1つの目安になる。
プログラムのバグが原因だとすると、あくまでも推測だが、人為的なオペレーションミスが疑われる。バックアップしたときのファイルが空ファイルだったとか、である。
本当に、データを消失したとなると、ユーザー企業は今後事業者と契約を交わす際に、SLAを慎重につめなくてはいけなくなるだろう。バックアップを何カ所で取っている事業者なのかなどである。
今回の話が広く知れ渡ると、ホスティングやハウジングといったサービスをユーザー企業が改めて見直すきっかけになる可能性が出てくる。結局は、自社でバックアップを取る必要があるとの結論に至ることもあるだろう。
Keep up with ZDNet Japan
ZDNet JapanはFacebookページ、Twitter、RSS、Newsletter(メールマガジン)でも情報を配信しています。
タレントの江口ともみさんをレポーターに、
全国さまざまな業種の企業担当者に聞く!
特別企画:高度化するサイバー攻撃からビジネスを守る
~対策レポートや企業の製品動向をまとめ読み~
陥らないためのワンポイント解説&
”実証実験から読み解くセミナー”情報
社内ネットワーク接続は排除から解放へ
社内に便利で安全なホットスポットを実現
低価格・高品質でユーザー増加中
「お名前.com VPS」の魅力に迫る
話題沸騰!福田和代が贈るオリジナル短編
ついに完結「IT管理者の苦悩」篇公開開始!
企業が抱えるクラウドへの不安
導入に関するポイントを解説
境界防御だけでは、もはや不十分?
大切なデータベースを守る方法とは
必要以上の容量を奨められていませんか?
→電気ガスのように使えるストレージを知る
チャレンジのきっかけとしてHadoopに注目
日立が見せる、ビッグデータ導入方法
独自のサーバ仮想化機構「Virtage」搭載
アナリストが管理者目線で、徹底チェック
率直な読者のご意見を全て公開
クラウドに対する疑問や実際の効果に迫る
これで仮想デスクトップ環境まるわかり!
VDI環境の運用からセキュリティまでを説明
ビッグデータ活用のための【3つのV】とは
Hadoopからデータウェアハウスまで
物理パッチ適用までにサーバを襲う脅威から
自動的に保護するDeep Securityエージェント
従来とは異なるアプローチで
情報の完全統合を実現するAGRA
悩める現場の声を解消!
実現したのは使い勝手と安全性の両立!
最新テクノロジ満載、「百度」の講演も!
TECHNOLOGY @WORK 東京 2012レポート
有限会社スリーズコム
CTCテクノロジー株式会社(CTC教育サービス)
EMCジャパン株式会社
ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。