県は21日、2011年度にJR(新幹線)や航空機、高速バスなどを利用して県内へ出入りした人数(旅客流動)をまとめた。関西地方との旅客流動は140万人で、前年度比54%の増加。特にJR利用数は10年度の28万5千人から82万2千人と3倍に増えており、新幹線効果が表れた。
九州新幹線鹿児島ルートの開業効果を把握するのが目的。JR利用数は各新幹線駅の乗降客数をもとに、開業後に2回実施したアンケート結果などから推計した。
一方、関西と鹿児島県の旅客流動は168万人で前年度比33%増加。内訳では航空機の利用が53%を占めており、JR利用数は熊本を下回る63万9千人にとどまった。
ただ、中国地方との旅客流動を比較すると、熊本県の43万2千人(前年度比162%増)に対し、鹿児島県は終着駅効果などもあり56万4千人(同407%増)。福岡県との旅客流動でも、高速バスが定着している熊本は前年度比28%増(402万4千人)にとどまったのに対し、鹿児島県は50%増(270万1千人)だった。
また、熊本県内の新幹線4駅で利用目的調査も実施。「出張」32・7%、「帰省」17・1%、「観光」13・1%で、その他は買い物や通学通勤、冠婚葬祭など多岐に渡った。
県交通政策課は「関西方面は県の交流人口拡大を図る戦略が功を奏した。新幹線の終着駅として強みがある鹿児島県と比べても善戦した」と話している。(福井一基)
1日スタートの県高校総体競技記録を熊日紙面と携帯版「くまにちコム」(有料)でも報道します。競技者、学校、競技で検索できます。[携帯版「くまにちコム」詳細] |
「くまにちコム」に掲載の記事、写真等の無断転載は禁じます。著作権は熊本日日新聞社または、各情報提供者にあります。
Copyright Kumamoto Nichinichi Shimbun