ピーピングしのすけのふしあなから世間:身近な図書館へ=立川志の輔 /東京
毎日新聞 2012年06月22日 地方版
図書館と聞いてどんなシーンを思い浮かべますか?
私の場合は、夏休みの宿題、読書感想文です。近所の図書館に行って、本を選び急いで読んで感想文を仕上げたものでした。短時間で読める芥川龍之介の「鼻」なんて、助かりましたね。さっさと書き上げて帰ろうとすると、顔見知りの図書館員のお姉さんが「竹内くん、借りていかないの?」「うん、もうできたから」「あら〜、早いわねえ」の声を背に、いそいそ遊びに走ったものでした。
図書館って、消極的に義務感のようなもので行った記憶はあるけれど、積極的に行くところじゃなくて、固くて暗いイメージがありました。
先日、お酒を飲みながらテレビを見ていると、10時過ぎにこんなふうなコメントが流れてきました。
「私たちはどこに向いているのか、という話ですよ。市民に向いてやっていく。それがよかったか悪かったかは、選挙のときに問えばいいんですよ」
興奮気味に話すのは佐賀県武雄市市長。