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住田弁護士は典型的な小金稼ぎのコメンテーター - 2012年06月22日のツイート

橋下徹

2012年06月22日 07:14

住田弁護士は典型的な小金稼ぎのコメンテーター

昨日、大阪読売テレビのテンに出演した。ツイッターで激論した池田信夫氏、そして僕が大学改革を進めている渦中の大阪市立大学教授の朴氏とは、良い議論ができた。両氏は、本質的な問題点を具体的に指摘する。ゆえにこちらも具体論で反論できるし納得できるところは良となる。最悪だったのは住田弁護士。

僕が、何も分かっていないと切り捨てるのは、具体論で主張してこない自称インテリ群。住田さんもこの群かと思ったのは、いつもの君が代起立斉唱問題、組合への調査問題、これについて表層的に人権侵害とだけ主張してきたから。まあ弁護士としての模範解答と言うか・・・・

さらに住田弁護士は、労働法制が分かっていない、ブレーンがいない、こういう論で来る。こういう言われ方をした場合に必ず僕が言うのは、「あなたは行政のことを現場のことを何も分かっていない。」そして自称インテリ層は、これを言われるとヒステリックになる。住田弁護士もその通りの反応。

自称インテリ層は、何も分かっていないと言われるのが一番嫌なんだ。自分は全てを知っているという前提だから。そしてこういう群は、とにかくコメントが偉そうなんだよね。最後にはいつもの決め台詞。「もっと謙虚になれ」。あんたが謙虚になりなさいよって。

組合へのアンケート問題も、手法が問題なのか法律上の問題なのか具体的に言ってもらえれば反論できる。そこを何も言わずに「労働法制を知らない」と来る。これが自称インテリ層の典型的主張。僕は弁護士を軸とする第三者チームに調査を依頼した。そしてそのチームも組合から訴えられ、現在係争中。

最終的な責任は僕にあるが、この第三者チームが法的に問題がないと訴訟で争っている以上、法的な問題を指摘されても、それは訴訟中としか言いようがない。相互にそれぞれ言い分がある。それを住田弁護士は、事実を何も知らないまま裁判官気取りで、労働法制を何も知らない!と来る。

住田弁護士は、なぜそのような事態になったのか、何が問題なのかを具体的に指摘するだけの事前の勉強は何もしていない。典型的な小金稼ぎのコメンテーター。呆れたのは、番組のフリップを見て、「橋下さんは中小企業対策を何も考えていない。私のところにたくさんそのような声が来る」だって。

フリップだけを見てどうすんの。中小企業対策は、知事時代からそして今もしっかりとやってます。そんなことは住田弁護士は何も勉強していない。だからフリップだけをみてカジノ構想につっかかる。こりゃまた自称インテリ層お得意のカジノアレルギー。

さらに私のところに多くの声が来る、だって?弁護士なんかに来る声は極一部。僕のところにも大量の声は来ていますよ。色んな声がある中で決定をしていかなければならないのがトップの役割。元へ。そしてあなたは何も分かっていないという切り返しにヒステリックになった住田弁護士。

住田弁護士は、「私は知らないことはない。岸和田に・・・・母が大阪に・・・大阪で仕事をして・・・」色んな事を言っていました。大阪に住んだことがあるし、母も大阪にいたことがあるとか。だからそんなことを言っているんじゃない。

大阪市役所の実態、組合の実態、地域団体の実態、行政の実態を知っているのかということ。政策を実現するためにどれだけのプロセスが必要で、知事時代や、この6カ月で何をやったか、それを知っていますか?ということ。あなたが大阪に住んでいたとかそんなことは関係ない。

議論の作法

そういや、自分では政治の権威だと思っている学者に対して、あなたは現実を知らないと言ってやったら、顔を真っ赤にして、私は現実を知っている!とむきになっていたな。学者や弁護士で、現実の行政のことを把握するなんて絶対に無理。だかからそれを前提に議論しなければならない。

まあ日本の政治家って言うのがこれまで如何に国民の信頼に応えてこなかったか、結局自己責任ですけどね。普通は会社の経営者と会社経営について議論する時に、学者や弁護士では、それなりの議論の作法がある。いきなり経営者にあなたは何も分かっていない、間違っている、とはならない。

ところが自称インテリ層は、政治家には議論の作法を無視する。いきなり、あなたは何も知らない!間違ってる!と来る。議員と首長は違う。首長は曲がりなりにも組織のトップだ。常に悩みながら、熟慮して、責任を感じながら判断している。まあお飾り首長がいるのも事実だけどね。

学者や弁護士に、お前は何も知らない!謙虚になれ!と言われるような仕事はしていない。こういう輩にはついつい、あんたの方が何も現実を知らない、あんたの方こそ謙虚になれ!ってなっちゃうんだよね。その点市立大学教授の朴氏、池田氏は議論の作法を心得ていてきっちりと実のある議論が出来ました。

現実の政治ではマニフェストに完全に縛られるわけにはいかない

これまで僕に対して独裁だとか、二者択一的な進め方は粗いとか、もっと議論を尽くすべきだと言ってきたメディアが、大混乱をしているね。いまじゃ、どのメディアも決める政治をしろ!と。朝日や毎日の混乱ぶりは目に余る。

政治とは議論を尽くして決定すること、決定には当然反対者の不満は残ることなのに、自分たちの気に入らないことには、橋下は横暴だ!と朝日、毎日は批判し続けてきた。それが今や、とにかく決めろ決めろの大合唱。消費税増税って、国民的議論になっているのかね。社会保障議論は全て先送り。

読売の渡辺主筆は、僕が政治はある種の白紙委任と言ったことをもってヒトラーになぞらえ批判する。マニフェストで書いていない消費税増税をやることがまさに白紙委任そのもの。僕は政治にはある種の白紙委任が必要だと言ったが、完全な白紙委任までは容認しない。

マニフェストを簡単に反故にできるなら、これは完全に白紙委任だ。しかし現実の政治ではマニフェストに完全に縛られるわけにはいかない。またマニフェストに書いていないこともやらざるを得ない。やはり政治には裁量が必要になる。これをもって、僕はある種の白紙委任と言った。

読売新聞の主筆ともあろうお方が、政治の本質について認識が浅い。マニフェスト選挙は、政治の質を変えた。しかし今考え直す時だ。マニフェストの拘束性と、政治の裁量性。このバランスから、マニフェストとは、行政的な工程表ではなく、政治的価値観を示す目標・ビジョンのようなものと理解すべき。

だから現在神奈川県知事の黒岩氏が、僕が知事に就任した時、口から泡を飛ばして、マニフェストとは数値と期限と工程をしっかりと定めるものと言っていたが、それは間違い。鳩山元首相も同じことを言っていた。マニフェストの意味、位置付けを改めなければならない。維新八策はその観点でまとめています

これからの議会の在り方

さてもう一つは。国会。もう与党・野党は止めないといけない。与党・野党は必ず最後は決定できる、与党が過半数を持っていることが前提。野党は反対し続ければ良い。与党は野党に配慮して最後は決定すれば良い。もうこういう議論は時代遅れ。

議論の結果必ず結果を出す。これがこれからの議会の在り方。だから修正・妥協するのは当たり前にならなければならない。しかし議員は選挙で選ばれる。朝日新聞の言うように合理的な議論が必ずできる場ではない。そもそもが相手を落として残って来た者の集まり。、

ゆえに首相公選制がベターだと思う。首相公選制だと、行政(首相)と議会がねじれることがあるとの反論がある。しかし、地方議会を見て欲しい。一つの政党が単独過半数を占めている議会ばかりではない。しかし予算はまとまる。これは首長がその地域全体から直接選ばれているということが大きい。

議員もそこは配慮する。そして首長も、少数会派が与党の場合には、他党に配慮する。そして最後は予算を決めなければならないという責任を共有する中、最後はまとめる。まあ、僕は地方議会こそ議院内閣制であるべきだと思っていますが。地方議会は細かな住民意思をまとめなければならないので。

国は大きな方向性を決める場。そうなったときには、首相公選制のもと、行政と議会が相互に責任を持つシステムを模索していくべき。アメリカの大統領制にも問題がありますね。これも二院制が原因。ただちに一院へと結論付けられるものではないが、選挙制度や両院の調整システム等に歪があるのは確か。

いずれにせよ、日本でも世界でも、政治の仕組み、統治の仕組み、意思決定の仕組みをしっかりと考え直すべき時期である。それができた国のみが、この激動の時代を乗り越え、再生への第一歩を踏み出せる。

※この記事は橋下徹大阪市長のツイートを時系列順に並べたものです。

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