日本の原子力基本法に「我が国の安全保障に資する」との文言を入れる法改正が成立したことを受け、韓国の主要各紙は22日、日本の核武装を懸念する論調の記事を掲載した。
朝鮮日報は1面に「日本、ついに核武装への道を開く」との見出しで記事を掲げ、今回の法改正で「事実上、核の軍事的開発を可能にするのではないかとの憂慮が出ている」と指摘。東亜日報も1面で、原子力の軍事的利用と核武装への道を開いたとの分析が、日本国内からも出ていると伝えた。
また、両紙とも3面の解説記事で野田政権が「武器輸出三原則」を緩和したことなどに触れ、警戒感を示した。
韓国外交通商省の副報道官は21日、日本は核不拡散条約(NPT)の加盟国であり、核武装をするのは簡単なことではないとの見方を示したうえで、日本国内での動きを「鋭意、注視している」と述べた。(ソウル=貝瀬秋彦)