高橋克也容疑者:カメラ1000台分析…タクシーも解明

毎日新聞 2012年06月22日 02時33分(最終更新 06月22日 02時50分)

※画像の人物は事件の関係者と一切関係ありません。写真は法科学鑑定研究所提供
※画像の人物は事件の関係者と一切関係ありません。写真は法科学鑑定研究所提供

 だが、集めてきた画像は、そのままでは捜査に活用できない。警視庁の捜査員も相談に訪れる民間の科学鑑定機関「法科学鑑定研究所」(東京都新宿区)によると、画質の悪い防犯カメラが多く、顔の識別が難しいことも少なくないという。

 その場合、顔を拡大するとモザイク状になるため、マス目とマス目の境界をぼかす「近接化処理」が必要となる。その上、色の境界を強調する「先鋭化処理」を行うと、目鼻立ちをくっきりできるという。山崎昭所長は「長時間記録するカメラが多く画質はよくない。ドラマのように一瞬で顔を識別できるわけではなく、地道な作業です」と話す。【松本惇】

 ◇繁華街など791台を設置…16都道府県

 警察庁などによると、全国の警察が設置・運用する街頭防犯カメラは、16都道府県で計791台にのぼる(3月末時点)。秋葉原の無差別殺傷事件のあった08年以降、繁華街を中心に倍増した。高橋容疑者が潜伏していた川崎市内には約50台が設置されている。

 今年5月の東京メトロ渋谷駅(東京都渋谷区)の殺人未遂事件でも、駅のカメラの画像がきっかけで犯人が特定されるなど、捜査に効果を発揮している。

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