岡山大医学部の一般入試に設けられている定員７人の地域枠を１４年度から推薦入試に変更する。２０日の県議会で、石井正弘知事が一般質問の答弁で明らかにした。

　小林孝一郎氏（自民）が県北地域の医師不足の解消策に触れ、「岡山大医学部の地域枠が定員割れしている。選抜方法を見直すべきではないか」と質問した。

　石井知事は「１０年度から地域枠の定員割れが続いていることから、大学と協議し、１４年度から地域枠を推薦入試に変更する。県内の高校に対して入試制度や地域医療の魅力を周知するなど地域枠の定員充足を図りたい」と述べた。

　岡山大医学部の定員１１５人中、地域枠は岡山７人、鳥取１人、広島２人、兵庫２人。合格者向けの奨学金制度があり、岡山県の場合、年間２４０万円。医師免許取得後に県が指定する医療機関に一定期間、勤務すれば返還は免除される。

　また、勤務地に一定の義務年限を定めている自治医科大卒業の医師の定着率は全国平均７０・７％に対し県内は５９・６％で、県内定着率の向上を目指す。【小園長治】